評価:★★★★☆ 4.4
短い詩を中心にした詩集です。
無邪気で微笑ましい子供心や、繊細で切ないメランコリーを、なるべく難しい言葉を使わずに表現しています。一回の投稿で、何編かの詩をご紹介します。
合計で百編程度になったら、ひとまず完結させる予定です。題名のない詩は、最初の一節を()でくくって仮題としています。
目次から探している詩を見つけやすくするためです。
話数:全41話
ジャンル:
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:全年齢対象
心に残る花を贈るのはやさしいようでいて、むずかしい贈る相手の心のひだにしみ入るような贈り物は、タイミングや意外性、そして取り合わせの妙などで決まるのだろう………この、短い一片の詩の中に散りばめられた大自然の葉擦れの音や谷川のせせらぎの音を聴き、そのいのちの息づかいに自分の息づかいを合わせる季(とき) あなたは、一度見たら忘れられないようなやさしい花束を贈られることだろう。
少し誤解を生みそうなレビュータイトルですが。この詩集の言葉は、誰もが共感できるような、ごくシンプルな、当たり前の世界を写し取ったもの。だけどそれって、多くの人が見逃している美しさなのではないでしょうか。『青い鳥』のように。和歌しかり、茶の湯しかり、日本文化というものは、素朴さや簡潔さを好む気がします。そういった意味で、この作品は日本の香りがします。ただ短いだけではなく、小さなものの中に、大きな情景が広がる。短いからこそ、読者の想像に制約がなく、かえって広がりがあるように感ぜられるのだと思います。それは、写実的なものであれ、幻想的なものであれ、同じこと。誰もが共感できる、普遍的なもの。だけど、なかなか気づけないもの。そんなものに、ふと気づかせてくれる作品集です。そう、これはあなたの世界。素敵な詩集を通して、あなた自身の世界に浸ってみませんか……。