評価:★★★★☆ 4.3
頭を石にぶつけた拍子に前世の記憶を取り戻した。私、カタリナ・クラエス公爵令嬢八歳。
高熱にうなされ、王子様の婚約者に決まり、ここが前世でやっていた乙女ゲームの世界であることに気付いた。
そして自分が主人公と攻略対象との恋路の邪魔をする悪役令嬢になってしまっていることに…
主人公がハッピーエンドを迎えれば身一つで国外追放、バッドエンドならば攻略対象に殺されるって…
…私にハッピーなエンドなくない!?バッドオンリーなんですけど!?
なんとか破滅エンドを回避して、穏やかな老後を迎えたい!!
◆ 一迅社文庫アイリス様より書籍が発売中です。応援くださった皆様ありがとうございます。
話数:全48話
ジャンル:
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:全年齢対象
章なり段落なりで語り手が変わる手法がぴったりはまって効果を発揮してるのが素敵です。作りこみの甘いところも短所でなくラノベとして良い方向に出ていると思います。チートな能力が知力でも魔力でもなく、おバカなお調子者が発揮するタラシ能力というのがコメディとして秀逸です。元ゲームでの鬱な設定が転生主人公によって破滅フラグと共に粉砕されてしまうのも心地よいです。さて、アニメ化にあたってメアリには大井さんの中の人(大坪由佳さん)かと思ったけど外れました。若手の方のようですがどんなメアリになるか期待です。友情エンドまで綴られるかは別としてMXのこの枠ですから、予定通り放映スケジュールをこなして、くれぐれも途中でMiceBoatにはならぬよう祈ってます。
私は乙女ゲーとかやった事のない人間ですが特に躓く事無く一気に読了出来ました。そのぐらい(?)面白いです。自分が傷付けられる事を回避するために主人公がとった行動とは「決して自分は他人を傷付けない。」ごくシンプルな発想を無自覚だったりあの手この手で実現していく過程や手法が非常に面白いです。悪巧みや打算でも行動しますが根底にあるのは主人公の優しさなのが読んでいて爽快になります。本編最終話の最後の締めの文章は鳥肌が立つほど素晴らしい締めだと思いました。いつかこのサイトが消え、作品のタイトルすら忘れてしまう事があるかもしれませんがあの最後の美しい締めの文章は一生忘れる事は無いでしょう。
よくある悪役令嬢ものと違って恋愛要素(誰かと誰かが結びつくなど)が皆無。庶民感あふれる主人公のぶっ飛んだ思考回路がとても面白いし、その根底にある懐の深さと底無しの優しさに包まれた周囲からの愛も全く気づいていないところもいい。また、伏線の回収もとても丁寧で、前世の回想から今世に戻るところも違和感を感じない。短めながら綺麗にまとまっており、続きを読みたくなる物足りなさと読みきった満足感の両方を感じさせてくれた。長々と書きましたが、私が知る悪役令嬢もので一番書籍化に納得できた作品です。是非読んでほしい。
特にチート能力を持つわけではない悪役令嬢カタリナに転生した愛すべきアホの子が、持ち前の野生児スキルと平凡ビリティとゲームの知識をフルに活用して破滅の未来を回避するため奇行に走る様子が面白おかしい物語。しかしそれ以上に、乙女ゲームの主役ヒロインのお株を奪うほどの純粋さと真直さと正直さを持った主人公の破天荒な振る舞いに一癖も二癖もある過去を持った登場人物たち全員が救われ、ゲームにおけるライバルヒロイン達すら惹かれて攻略されていく真・ハーレムルート展開は痛快の一言。その様はまさに、退かぬ!媚びぬ!省みぬ!……これじゃ乙女ゲーじゃなくて漢女ゲーだ!(笑)話としてそこまで長くないながらもしっかり世界に引き込まれてつい応援したくなる、あまりにも強烈な魅力にあふれている。最後までキリッと爽やかに納得できる読後感が欲しいなら是非。
本作の主人公である悪役令嬢は、いわゆる「主役」ではないからスペック自体全く高くない。しかし彼女は、ゲームの記憶と持ち前の前向きさだけで多くの難関をクリアしていく。あまりにも痛快なストーリー。ほかの「悪役令嬢」モノでは途中から悪役令嬢が主役化したかのような補正が入ってとんでもない魔力を持ったりするのだが、この作品には基本それがない。それなのに止まらないほど面白い。コメディとして一つ一つの展開が優れているし、何より(ほかのレビュー・感想にも書かれているが)読後感が素晴らしい。結末を「やっつけた」というような印象は全くない。キャラクターそれぞれにもきちんと幅を取って掘り下げてあり、ある意味作者の几帳面さの勝利だと思う。とにかく後悔しません。「悪役令嬢」モノならぜひこの作品を。
面白い上にしっかり完結していた神作この「全体的に」「完結」という部分は重要で、部分的に面白い作品ならいくらでもある特に最初は面白いけど、ある段階からつまらないのが多い全体的に面白いが完結していない作品も多い約1週間に1回少しだけ読める・・・って時点で醒めるのに、酷いのになるとずっと更新されなかったり、なるべくなら最後までの構想を考えてから書き始めて欲しいものだ90%面白かったけど、伏線沢山残したまま、急展開終了、最後が締まらないなんてのもあるしかし全体的に面白くて完結していて、最後も綺麗に終わってる作品は、ネットに投稿された作品の中ではじめての出会いでした人気漫画の様に読む勢いが止まらず、飽きずに一気に最後まで読めた約40ページというのも、長すぎず短すぎず、容量的にも丁度いい。おすすめ
主人公は乙女ゲームの世界に転生してしまった女の子です。たいていの女の子なら大好きな○○様との恋に勤しむでしょう。しかし残念なことに、転生した先はライバルキャラのカタリナ嬢でした。ヒロインがどの男性キャラとエンディングを迎えようと破滅エンドに向かう。それがカタリナ。その事を思い出してしまったカタリナは、来るべき破滅エンドをへし折るために奔走する。その努力のあれこれが斜めな方向で、自分に惹かれる人がいても気づかない。天然ボケで天然人たらし(老若男女問わず)。ネットで読んですぐさま書籍を買いに走ったのはこれが初めてかもしれない。悪役令嬢ものに、恋愛要素ではなく笑いを求める方に是非とも読んでいただきたいです。
面白過ぎてヤバイです!ここまで自由奔放で勘違いと深読みが凄い天然ジゴロ系女性主人公を知りません!登場人物達も一癖も二癖もあってとても面白い。その中でも断トツに主人公であるカタリナが曲者なんですげどねっ!畑とかお手製の蛇とか土ボコとか!前世の記憶にある乙女ゲームのバットエンドを回避するためにシナリオクラッシャーをぶちかますとか!出来る事ならもっと書いて欲しかったです!
それまで悪役令嬢ものはあまり興味が無かったのですが、友人から漫画版を貸してもらった結果、速攻で原作も読みました。物語自体はオーソドックスな構成なのですが、転生物にありがちなチートやWIKI丸出しの知識を使わず、おぼろげな自身のゲーム経験と人物的に自然な行動でひきつけていくため違和感なく没入できました。特筆としては、主人公が実に魅力的な点。破天荒なエピソードはどれも可愛げがあり、一方で謝るところはしっかり謝れる、失敗するときはしっかり失敗する…とお話にとって都合のいいだけの人物では無い人物描写力に作者様の高い力量が伺えました。最後はマリアと仲良くなってから断罪イベントに至るまでが駆け足気味だったのが残念に感じました(学園祭やテストとかあればなぁと)が、全体的に長すぎない量で綺麗にまとまっており、最後まで大変楽しませていただきました。素敵な作品、ありがとうございました。
とても面白くて、一日で読み終わりました。主人公の悪役令嬢はとても可愛くて皆が愛する理由もわかります!!一人ひとりに個性があって、胸がキュンキュンしちゃいました。この作品に出会えた事がとても嬉しいです。主人公のド天然人たらしぶりも最高でした。それに猛アタックを繰り返すキャラクターたちに癒されて、最高の時間を過ごせました。ありがとうございます。ここからネタバレ最後は友情エンドでしたが、ここまで来たらみんなのエンドも読んでみたいです!!クラエスが誰を選ぶのかみてみたいし、でも全員のも読んでみたい…そんな気持ちです。わがままを言わせてもらえるなら、みんなのラブエンドもよんでみたいです。