評価:★★★☆☆ 3
不老不死。
現実においても創作の世界においても、ありとあらゆる人類が追い求めるもの。しかし、本当に死なない事が幸せなのだろうか。そもそも生物とは、『生まれ、成長し、子孫を残し、老い、死んでいく』のが当たり前のことなのだから、そこに真の幸せがあると考えるのは寧ろ自然であるはずである。あるいは感情を持たない原始生物ならば『不老不死』は至高かもしれないが、感情豊かな高等生物である人間が耐えられるとは到底思えない。
東條マリユスは、生まれつきの不老不死であった。吸血鬼の血を半分持つ彼は、その辛さを身をもって知っていた。これは、そんな男の人生の一節――。
話数:全15話
ジャンル:
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:R15
丁寧な心理描写。 吸血鬼という異質な存在でありながらあまりにも人間らしい悩みを抱える主人公。 これは、そんな彼の恋物語。 父親と同じ道は辿るまいと心に蓋をする主人公に共感できる読者も多いのでは? 読んでいてそんなことを考えさせられた作品です。 前述した通り心理描写が緻密で、文章量も多いためじっくり読みたい人にオススメします!