評価:★★★★☆ 4.4
※2019年11月中旬より、誤字脱字等の修正を1話ずつ行っていく予定です。2020年2月現在、『鏡よ鏡』を修正中。
「言霊という言葉をご存知でしょうか。声の形で発した言葉は、現実に対して影響力を持つという考え方ですが……どうやら“アレ”の言葉が、それにあたるらしいのです」
女子中学生・呉野氷花の言葉は、人を壊す。それを兄である和装の異邦人・呉野和泉は知っていた。“言霊”を弄ぶ氷花の遊戯は、同じ中学に通う少年少女達を次々と事件に巻き込み、翻弄していく。
平和な学校生活に罅が入った少女。仲間の仇討ちを誓う少年。命がけの逃亡劇を余儀なくされた二人。妹を止める兄の過去。九年前の夏の殺人――。交錯する事件はやがて、中学生達をさらなる事件へと導いていく。
圧倒的な悪意にさらされた中学生達が、戦いの中で抗い方を模索していく、現代ファンタジー群像劇。※ 少年少女の恋愛をメインに描いていますが、第五章「花一匁」からは、ガールズラブ要素も含みます。
話数:全200話
ジャンル:異能バトル
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
コトダマ——言葉が力を持つということ。それは相手を呪い、心を傷付けるための言葉かもしれない。それは自分を鼓舞し、立ち上がるための言葉かもしれない。多感で一筋縄ではいかない、でも何ものにも代え難い『中学生』という時代にいる、少年少女たちの戦いを描いた群像劇です。友情、恋愛、いじめ、自分自身のこと、家族のこと。誰しもが抱いていたであろう思春期特有の『儘ならなさ』が、素晴らしい表現力で確かな質量を伴って紡ぎ出されています。あの頃この物語に出会っていたら、絡まった心を紐解くための糸口になったのではないかと思えるほど。確かな血肉を持った一人ひとりの主人公たち。必ず共感できるキャラクターがいるはず。今を迷っている人にこそ、読んでほしい物語です。きっとコトダマの力を信じたくなる。