評価:★★★★☆ 3.9
俺はプロの引きこもりだ。
一瞬しかないモラトリアム。無駄な高校生活で時間を浪費することを良しとせず、理想の引きこもり生活を満喫していた。
そんなある日、俺に引きこもり生活の何たるかを教えてくれた師匠が忽然と姿を消した。『地球は既に侵略されている』
そんな言葉を残して。
初めて外界に興味を持った俺は、久しぶりに学校へ登校してみたんだ。
そこで知り合ったのが、俺と同じクラスの美人生徒会長。
しかしこの生徒会長。何かが変だ。
弁当と一緒に箸をゴリゴリと噛み千切ったり、何か食べよっかと言われてごみ箱に顔を突っ込んで食べかけのハンバーガーを拾ってきたり、とにかく変だ。
だから俺は思わず言ってしまった。「お前、実は宇宙人だろ?」
その一言から、何故か俺は、宇宙人が人間世界に溶け込めるように、彼女をプロデュースしなければならなくなった。
俺は猛烈に後悔している。
あの一言さえなければ、今でも理想の引きこもり生活を続けることができたのに、と。※この作品は他小説投稿サイトにも投稿しています。
話数:全17話
ジャンル:
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:全年齢対象
シリアス、アクション、ひねくれた主人公、危険なヒロインたち……おもしろい要素がたっぷり詰まった作品です約7万文字と短めで、まったく停滞することなくテンポ良く話が進んでいきますそして作品の軸となるのが、引きこもりと宇宙人の共通点両方とも人間社会になじめない者同士この部分の書き方がとっても上手い短めの話の中に、これだけの内容が詰まっているとは……密度が高く一気読みしちゃいますよ!
地球人の社会になじもうとしてなじめない宇宙人と地球人の社会の外に踏みだした地球人。受け入れられているが理解できないために軋轢を生む宇宙人に理解されず受け入れられないから軋轢を避ける地球人が周りになじめるように特訓する。全く別物に見えるようで、実は似たものの二人。でも全く違うからこそお互いにお互いが必要であり、その交流が想定外の事態を引き起こしますので文字数とりあえず読んで。