善き隣人の日課 完結日:2018年7月31日 作者:橘 塔子 評価:★★★★☆ 4.3鍵をなくし、私はマンションのドアの前で困り果てていた。八ヶ月の息子を抱え、両手には重い荷物、夫の帰りは遅い。そんな私に声をかけ部屋に招き入れてくれたのは、隣に住む女性だった。ほとんど付き合いのなかった隣人の親切に戸惑いつつ、私は厚意に甘える。彼女は「いい人」のはずだったのだが……。 話数:全6話 ジャンル: 登場人物 主人公属性 女主人公 職業・種族 未登録 時代:未登録 舞台:未登録 雰囲気:未登録 展開:未登録 その他要素 お隣さん 夏のホラー2018 赤ん坊 注意:R15 グロ描写あり 残酷な描写あり なろうで小説を読む
お隣さんの顔を見たことはありますか? 引越しの挨拶以外では、ご近所づきあいもないという方も多いことでしょう。挨拶のためにインターホンを鳴らしたけれどついぞ会えなかったという方だって中にはいらっしゃるかもしれません。時々聞こえる電話や目覚まし、テレビといった生活音から、どんな人なのだろうと想像するばかりです。さて物語の主人公は、自宅マンションの鍵をなくしてしまったとある女性。幼い息子を抱えて途方に暮れていた彼女に手を差し伸べてくれたのは、交流のなかった隣人でした。ありがたく彼女の部屋にお邪魔させてもらったものの、部屋の中は小さな違和感に満ちていて……。境遇も価値観も違い過ぎる彼女たち。不運な二人の繰り返しの毎日は、いつか終わりを迎えるのでしょうか。物悲しい結末の余韻に浸りながら、彼女たちの前に帰るべき、あるいは行くべき場所を指し示す道があらわれることを祈らずにはいられません。