この世界には大海により隔たれた大陸が三つあった。
ひとつは、日々、モンスターの侵攻におびえながらも必死にニンゲンたちが戦い続ける、世界の西の辺境:ポルト=ペイン。
ひとつは、いくつもの騎馬民族たちが、やせ細る土地から逃げ出し、豊穣の地を奪うために戦い続ける、世界の東の大陸:モンドラ。
そして、最後のひとつは、この世界の全てが産まれ、やがて、そこに帰すると云われる、世界の中心:ヒノモトノ国。その三つの大陸は凶悪なモンスターが野をうろつき回る世界であった。モンスターと闘うために冒険者たちは剣を手に取りと魔法を駆使していく。そして冒険者たちが日々の暮らしのために、冒険者ギルドへ足を運び、クエストを受注する。いつか一流の冒険者になれればと夢見た者たちの物語(予定)だった。
だが、世界の中心たるヒノモトノ国は、長い年月が過ぎる間に、その東半分をモンスターが支配する土地【根の国】へと生まれ変わってしまっていた。
神帝歴651年。この年、ついに世界の全てを終焉へと導く存在である【千切れの魔女】がヒノモトノ国に降臨する。
世界を滅ぼさせないために、あるひとりの男が立ち上がる。その男は【千切れの魔女】と呼ばれるようになった女性のかつての父親であり、同時に師匠であった。運命に導かれ、宿命に抗うために、【千切れの魔女】と縁深きモノたちは闘う。
かつて、共に過ごした幸せの時間を取り戻すため。
かつて、共に食卓を囲み、肉じゃがに舌鼓を打っていた、あの時間を取り戻すため。男は叫ぶ。【千切れず契れ!】。その言葉が家族の絆を取り戻すと信じて叫ぶ!
ももち ちくわがお送りする、剣と魔法と苦い青春が溢れる【灰色☆ファンタジー】 ここに開幕!
激甘評価・感想、レビューなどなどお待ちしています(*’▽’)
【ご連絡】
2018/08/30 なろう版は、これにて完結です。【カクヨム】では追加エピソードを投稿予定です。続きが気になる方は、そちらを見てください(*’▽’)
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本作はおっさん……というよりも親父《オヤジ》という言葉がよく似合う男が主人公のファンタジー。 日記調に続く物語を見ていくと、重厚に練られた各キャラクターの設定に、頭の中で鮮明に情景が浮かぶほどよく作られた世界観。 冒険のシーンもさることながら、何よりも私が注目してもらいたいのは、日常シーン。 主人公ツキトとユーリの会話は非日常的な単語がポンポン出てくるのにどこかほのぼの……読んでいるこっちが思わず微笑みたくなります! こんな親父になってみたい! と思わず思えるような作品です! 皆様の目に止まり、多くの人に読んでもらいたい作品です!!