美容室のダンジョン 完結日:2018年8月19日 作者:れみ 評価:★★★★☆ 4.3気まぐれで楽しい地下ダンジョンの美容室に、いろいろなお客さんが訪れるお話です。 話数:全31話 ジャンル: 登場人物 主人公属性 未登録 職業・種族 未登録 時代:未登録 舞台:未登録 雰囲気:未登録 展開:未登録 その他要素 不条理 手芸 美容室 注意:全年齢対象 なろうで小説を読む
れみさんの「冒険してはいけないダンジョン」の後日談で、姉妹編ともいうべき作品です。「冒険してはいけないダンジョン」はタイガ、マアト、水野達が様々なダンジョンを冒険する物語ですが、このダンジョンというのが普通ではありません。100均のダンジョン、図書館のダンジョン、職安のダンジョン、およそ町にあるすべてがダンジョンでできているのです。しかも常に形を変えていて、冒険者達を悩ませます。「美容室のダンジョン」は、そんなダンジョンの1つをマアトが美容室に改築し、念願の美容師になったのちのお話です。もともとダンジョンだったため、改築されたあとも生き物のように形を変えたり融通が利かない上、毎日ふうがわりな客がやって来ては無理難題をマアトに押し付けます。創意工夫と仲間の助けを借りながら、本日も奇妙きてれつな「美容室」が始まります。
まるで絵本のような、読みやすくて楽しめる作品でした。「髪の毛を切ってほしいと言う髪の毛のないおにぎり」「空気の穴を掘って空間を穴だらけにするモグラ」などなど、愉快な生き物たちがちょっと変わった美容院に集まります。とっても面白くてほんわかのほほんと楽しめます。ほんわか絵柄の挿絵もとっても素敵です。癒されたい、ほのぼのしたい、不思議な美容院に行きたい、そんな人にぜひ。
わたしが黒猫を名乗るのは勿論好きなこともあり、死んでしまった先代の黒猫と共にありたいからでもあります。 阪神淡路大震災の時、彼女はベッドと壁の隙間で震えていた。ある日、鳩を捕まえて仕留めきれず、わたしが逃がすと何時までも文句を言うように鳴いていた。彼女の香りを思い出すと、懐かしく哀しい。 嬉しさや楽しさの元はやっぱり親しい誰かだと思う。美しさを追う時も何処かで思い浮かべているのです。それを届けたいと願う人のことを。これが届いたら、あの人はきっと喜んでくれる。だから全ての表現はギフトであると思う。表現者はいつも孤独に追うのみでなく、出会った応援者に惹かれ、寄り添う。その温かみが作品に現れ、見る人、触れる人がその特別な感じを味わう時、評価が生まれるのでしょう。そうしてわたしたちは感じます。このネットという虚空でさえ人と人は繋がりえることを。わたしたちはまだ、温かでいるということを。