評価:★★★★★ 4.5
ある日、バーで人気者のトム・ホーガンが死んだ。陽気な男で、チェスが強く、友人も多かったが、その最期は孤独死だった。それからしばらく経って、誰もいなくなった家にロイ・バースという新たな住居者がやって来る。トムを知る者の中からはロイはトムとの血縁者だという噂が流れていた。しかしその性格はトムとは違い、とても物静かで落ち着いた青年であった。だが、彼は引っ越してから間もなく暴行事件を起こしてしまう。そして、次の日、ロイはある事務所を訪ねに行くが……
※シリーズものですが、この作品から読まれても何も問題ありません。
話数:全18話
ジャンル:
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:全年齢対象
小説にしろマンガにしろ、何かしら派手に盛り上がるシーンと、静かなシーンがあり、そうした緩急が『これからどうなるの!?』と、読者のページをめくる手を止めない工夫だと思う。だが、この作品は違う。がーっ、と盛り上がるわけでも、すとん、と拍子抜けするわけでもない。どちらかと言えば淡々と、小さな町とそこに暮らす人々の日常が丁寧に描かれているように思う。なのに。どうしてだろう、なぜか惹き付けられ、読む手が止まらないのは。おそらく、高い文章力とその独特の雰囲気に魅せられるからだろう。名前は一度も出て来ないけれど、私はあの美人すぎる名探偵だと信じてやまない。オススメである。