評価:★★★★☆ 4.2
『小説家になろう』に2017/02/27から投稿開始(https://ncode.syosetu.com/n4202dv/)。
著者:金暮 銀(日本人) 著作権者:金暮 銀(日本人)
<上二行は無断転載対策>
ダンジョンで生活していた『シェイプ・シフター』のおっちゃんは、ある日を境にダンジョンでの生活を止め、冒険者として人間の街で暮らそうと決意する。
目立ちたくないおっちゃんは、しがないしょぼくれ中年冒険者を目指す。だが、困っている人を見捨てておけない。おっちゃんはついつい手を出し、数々の事件を解決してゆく。
果たして、おっちゃんの行く先に安息はあるのだろうか。モンスター中年冒険者の英雄譚ここに開幕(気軽に読める作品です)。【書籍化します】 第三巻が2018年8月25日に、HJノベルスより発売
ついに三巻発売です。
話数:全548話
ジャンル:
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:全年齢対象
小学生の頃、たくさん読んだ民話や昔話を思い出したですよ、はい。余計な描写がないシンプルな文体で、お話はサクサクすすむんですが、飽きがこないまさに千夜一夜でした。40過ぎの冴えない風采の主人公おっちゃんは、姿が変身が得意なシェイプシフターという魔物で関西弁風の味がある人です。ダンジョンをやめて冒険者になってその日暮らしを初めますが、周りの人達に人柄をみいだされ活躍していきます。私利私欲よりも義理人情。出世よりも周りや自分の日常を大事にしているいい人が成り上がっていくんですが、一人称で語られるおっちゃんの頭の中はお花畑ではありません。厳しい世の中をかいくぐってきたリアリストの冷静な判断の数々。派手さはない、淡々とシンプルにでも味わい深い大人のためのエンターテイメント作品。だから500話以上あるのにどんどん読めてしまいます。結構かなりオススメできる逸品です。
累計100万文字にも及ぶ量ながら、とにかくストレスフリーでさくさく読めて、気が付けば直近アップまであっさり読破出来てしまう。1章はそこそこ話数があるものの、ひとつの問題に対して1話ないし3話ほどで解決し、次の段階に進むという流れが非常に小気味よい。問題解決にダラダラと話数を重ねる、大筋から横道に逸れてダラダラと奔走する、ということが全くないというのは素晴らしい。なにより、大筋の問題解決に向けて小さな問題を解決していくのに、過程が無駄になるということがない。主人公が見た目的には冴えないおっちゃんのおかげで、変なハーレム要素が絡むこともないので、安心して読み進める。
ストレスフリーかつ淡々と進んでいくストーリー。だが決して情緒がないわけではないのです。物語の端々に感じ入る箇所が見つかる方も存られるのではないでしょうか。タクティクス・オウガの様に各々のチャプターへテーマ:副タイトルをつけていきたい。言葉を選んで。あとはね、会話が好き。もうね、目に浮かんでくる訳ですよ。ギルドの受付おねいさんとおっちゃんが、カウンター越しにセリフの吹き出しを交互にだしながらやり取りしてる態が。さながらサガシリーズの会話のように。スカーレットグレイスのDLCパッチで主人公オウル追加とかあったら是非とも対価を支払いたいところです。
自己投影的な「俺TSつえチーレム」には飽きている方、ダラダラした話が好きじゃない方へ。地位や名声はいらない。のんびりだらだら生きていたい。ダンジョンに潜って戦ったりしないで、レア物採集で稼ぎたい。前職はダンジョン勤務経験のモンスターだから。そんな主人公の「おっちゃん」が、人の良さから面倒ごとに巻き込まれては、培ったスキルと人生経験で人を救い、街を救い、ついつい活躍してしまうお話。ストーリー展開のテンポのよさ、キャラクターの面白さで読まされる作品。章立ての短編が繋がって1本の長編小説になっているので、気軽に読めます。まずは第1章を読んでみて。
おっちゃん(主人公)の柔らかい関西弁風なしゃべり口をベースに、その気になれば1章で単行本1冊に膨らませそうな話を、最低限の描写でテンポ良く読ませてくれます。話がおっちゃんの目線で書かれているため、おっちゃん不在で話が進むことがないため、読んでいる側もおっちゃんのそばに居るような気分にさせてくれます。中年のおっちゃんという設定のため、恋愛要素や努力・友情・勝利のような要素はありません。今までの経験や本人の人柄で事件を解決しては去って行く、というのがお約束になっています。決して奢らず、どこまでも謙虚なおっちゃんの冒険に、ゆっくり付き合っていきたいと思います。
別に美少女に囲まれてモテモテなわけじゃない。常識外れなスキルで無双する訳でもない。くたびれた、ちょっと髪の薄い、実はモンスターなおっちゃん。人間に化けてのんびりだらだら冒険する…はずなんだけど頼みを断りきれない人の良さで、望まぬうちに大きな仕事に巻き込まれては無駄に高く評価されてしまう。「おっちゃんはのんびりお酒が飲めて、食うのに困らんかったらそれでええねんけどなあ」キャラの濃さに反して、実に読後さわやか。チート・ハーレム・無双ものに胃もたれしている貴方にオススメの作品です。
文章に違和感や異物感がなく、読んでいてストレスが全くない。特に登場人物の思考や感情の移ろい方が自然だと思います。なにより、ご都合主義な展開ではあるのに、巧みな辻褄合わせと作中の人物のリアルな妥協点がそれを感じさせない。しかも笑いどころもある。今まで読んだラノベの中でも、読み物として一番好きです。今後の更新も楽しみにしてます。
人間のおじさんのふりをしたモンスターが冒険者として街を救い、英雄に祭り上げられそうになったらそっと街を後にする懲悪(?)もの。面白かった。小説になった場合の宣伝媒体は新聞とsns。居酒屋のぶ・夜回り猫等が好きな人が狙い目の読者層。購入ターゲット層はオーバー30。祖父母と一緒に水戸黄門や遠山の金さんを見た世代以上。表紙は温かみの感じる柔らかなものにすると良いかもしれない。帯へは有名書店店員さん、出来ればファンタジー好きで知られてる人からの推薦文があるとベスト。プラス賞を取っておくと興味を持って手にする人は多そう。より大勢の読者に希求するならば、食事の描写の美味しそう感を強める加筆はアリかも。爆発的に売れるのではなくジワジワ人気が出そう。
中高生が自分を投射して書いたような子供が主人公の、頭の悪いハーレムチートじゃないのが非常に貴重。無駄にグダグダ書いたしょーもないハーレムチートにはいい加減ウンザリしていたので有り難い。◯良い点◯一章ごとに読み切りなのでテンポがグダらず非常によみやすい。投稿ペースが早い。◯悪い点◯誤字脱字と読点がやや目立つ。◯内容の感想◯世界観は今流行のファンタジーRPG風。主人公は中年男性のモンスター。人間のフリをしてその日ぐらしを楽しむというストーリー。相当お人好しな主人公なので様々なトラブルに毎回命がけで巻き込まれにいってしまうがその様子を追うのがなかなか読んでいて面白い。
テンポよくどっしりとした面白さがある異世界ストーリーですなぁ。おっちゃんと呼ばれる主人公(元ダンジョンモンスター)が冒険者となって地味で的確に日々を過ごして行くストーリー展開なのですが他のチート作品にはない面白いと感じるエキスがジワジワと読み手様に浸透していく物語ですなぁ。ストーリー展開は心地よく、読み手様に優しい作品となっています。皆様、六月の夜長にこちらの作品を読まれてみてはいかがでしょうか。