評価:★★★★☆ 3.9
とある世界のとある国での話。
”女は魔法が使えない”ということが常識の男尊女卑が強い国で、魔法で人々を治療する治療師のクリスは女であることを隠し、男装をして治療院研究所で治療魔法の研究をしながら治療師として人々を治療していた。
自由に治療魔法を研究していたクリスは、治療院研究所の規則で治療師の育成のため治療師希望者を指導、教育することになる。
今までの治療師希望者はみなプライドが高く、若いクリスから治療魔法を教わることを拒否していた。しかし、今回の治療師希望者であるルドは犬のようにクリスに懐き、師匠と呼ぶようになる。そんなルドを最初は自分の研究に利用しようとしていたクリスの心情も変化していく。
だがルドには治療師となるには根本的な問題があった。神の加護があれば治療魔法は使えるのだが、ルドは強い神の加護があるにも関わらず治療魔法が使えなかったのだ。
そんなルドにクリスは
「魔法で治療ができるようにしてやる」
と断言する。その顔は自信と余裕に満ちていた……
師匠が男装していると知らず、男と思い込んでいるワンコ弟子と
ツンデレと男装といろいろあるため、素直になれない師匠。そんな二人の微妙な関係と、過去の繋がり。そこから変化していく二人の関係の行方は……
話数:全86話
ジャンル:
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:残酷な描写あり
国でも最高峰の治療師クリス。しかし美しい容姿とは裏腹に、性格はとてもクール!そんなクリスの弟子となった元騎士のルド。師匠のクールさにも負けず、彼は一途になつきます。その様子は、クリスの周辺から犬と呼ばれるほどの、忠犬ワンコぶり。二人の元には、色々な治療を求める人が。そして、事件も集まってきます。事件にあいながら、人々を治療していくクリス。しかし、実はクリスには色々な秘密があり……本作の魅力は、師匠のつれない態度にもめげず、一途に慕いつづけるルドの姿です。ルドは知りませんが、実はクリスの正体は女性。とある事情から隠していますが、この微妙な繋がりが、読み手にはたまりません。そして豊富な医療シーンです。私は治療師として出会う苦悩も書いたシーンが大好きです。治す方も治される方も、願いは一つ。読んだ後は、治療する側の気持ちが伝わってくるような気がします。