未来に飛ばされて人間やめました。

本文下に丁寧な解説文が入るので、ＳＦが苦手な方でも読みすく理解しやすい物語です。 西暦2057年30歳の白鳥昇（しらとりのぼる、主人公）は末期癌で、未来の医療技術で治療をし回復するために冷凍睡眠の臨床実験に参加します。 いろいろとあり実年齢10030歳のナノマシン化したロボットになり（見た目は人。思考もノボル）思考プログラムインディ（段々人間味を帯びてくる）と共に旅立ちます。 そこから始まる物語。 ＳＦ好きでも読んだ事のない物語の展開に引き込まれます。 ノボルが居た時代から約1万年未来へと時間が進んでますが、世界は中世ヨーロッパ並の生活水準になってます。 思わぬ大量虐殺が起こったり、ある場所には過去から綿々と続く超科学技術の施設が有ったりします。 思わず唸ってしまう展開に、早く先が読みたい！ そんな物語です。 少し読んでみたら一気読みになりますのでご注意を。

ＳＦというと敷居が高く感じる奴はいるかい？ 安心しやがれっ！ 毎ページの後書きに用語の解説が入ってる！ こいつは革新的な試みなんだい！！ ＳＦというと難しそうな理論が出て来て理解出来ない？ 安心しやがれ、こいつは〝なろう小説〟だ。ＳＦは無双のフレーバーだと思ってくれ。 この作品は、なろう小説の読みやすさと、ＳＦ小説の理論。それらが見事に融合した素晴らしいものです。 この物語を足掛かりにすれば、ハードな本格ＳＦも楽しめるようになるはず。《あなたの楽しみの幅を広げてみませんか？》 ＳＦの入口の門は、この作品で通過しようぜ！

SF作品といえば、真っ先に私が思い描くのは、スター◯ォーズです。所謂近未来や、宇宙を舞台にした作品だと、どうしても良く理論がわからない物や設定が出て来がち。それも面白いのですが、この作品は一度進歩し退化した未来が舞台。なので、現代知識と一話毎に用語や設定の解説がついているので、スラスラと読めます。SF作品の多くは、この辺りが読み直さないといけなかったりと大変なのですが、この作品にはそれがない！話のテンポも良いですし、キャラも個性があります。主人公の考え方は割りと現代寄りに対して、ヒロイン達は舞台となる時代的な考えを持ち、そのギャップも面白いところです。SF作品が苦手、っていう方にオススメ出来る作品です。

主人公の白鳥昇は不治の病に侵されて冷凍睡眠という選択肢を取ります。未来の医療に希望を託す。ですが、目覚めた時には彼の体は…映画やドラマでよくある設定ではあります。ですが、丁寧な設定。科学考証。文末の親切な用語集のおかげですんなりと内容が頭に入ってきます。そして気持ちよく次話に進める。主人公特有の俺tueee設定もありますが、これも科学考証に基づいた強さになっているのも評価ポイントです。惜しむらくは、もう全話読んじゃったこと。早く続きが読みたいなぁ…