評価:★★★★☆ 4.2
事故で兄夫婦が亡くなり、軍を辞して実家の伯爵家を継いだクレイグ。
心を閉ざした幼い甥のために、アークライト前男爵の未亡人を子守りとして迎えることになる。紹介状を手に現れたサラ・アークライトは予想外の人物で――。北の地を舞台にした、しっとりほっこりなお話です。全10話完結済み。
小説家になろう、カクヨムにて公開。
話数:全10話
ジャンル:
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:全年齢対象
ナーサリーライム……子守唄、わらべ歌という意味の英語です。この物語は、そんなやさしいタイトルがぴったりの、良質な恋物語です。主人公のクレイグは、無骨だけれど誠実な人柄のもと軍人。両親を亡くした5歳の甥っ子とともに暮らしていますが、子どもは一向になついてくれません。困っていた彼のもとにやってきた未亡人のサラは、子どもの心をつかんだだけでなく、いつのまにかクレイグの心の中にも住みついて──。不器用なクレイグと、楚々としていながら芯の強いサラ、そして健気で可愛い甥っ子の、家族愛にも似た関係性が、とてもいい。長編が書籍化されている作者様ですが、この物語は4万字に満たない長さで、気楽に読み進んでいくことができます。つらいニュースが続いている、こんなご時世だからこそ──。安定したやさしい世界で、心を癒してみませんか?
北の地を突然継ぐことになった強面の軍人クレイグ。 両親を突然の事故で亡くし、こころを閉ざした幼子アルヴィン。 突然の接点を持たされ、戸惑うふたりを結びつけたのが、こちらもたいせつな人を亡くしたばかりのうら若き女性サラだった。 サラに対して、次第に打ち解けていく幼子が語ったのは、胸が締めつけられるほどの贖罪。アルヴィンのこころは砕ける寸前だったのだ その危機を救ってくれたサラに、次第にクレイグの気持ちが固まっていく。 そして、絡みあっていたすべてが解きほぐれた時、三人は……? 話の途中、読みながら泣きそうになった。その分、幸せなラストシーンが秀逸だった。 三人の絆が強く結びついたように感じた。 末永く、幸せであれ……。そう思わせてくれる素敵な物語。 皆さまのこころにも、きっと優しく浸透していくことだろう……。