評価:★★★★☆ 4.1
赤色人種の赤い髪、赤に変わる緑の瞳。それは特殊な色素によるものであったが、偏見により軽蔑されていた。
火星研究所の違法な人間兵器の研究から生まれた赤色人種の少年・千鶴は、そんな逆境にもめげず、防衛官学校でパイロットを目指して“そら”を飛ぶ!
しかしある日新型のヒト型可変式戦闘機を目にしてから、千鶴の運命の輪が動き始める。赤色人種の見る赤い鳥の幻覚とは?
赤い色素の謎とは?自分自身に秘められた謎と向き合いながら、少年千鶴が成長してゆくSFストーリー!
戦闘機ロボ×友情×学園×恋愛!?×宇宙の近未来SF!!
アクションもありますが、ヒューマンドラマ厚めです☆※Web小説サイト「カクヨム」にも掲載中です。
話数:全86話
ジャンル:
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
その他要素
注意:残酷な描写あり
めちゃめちゃ面白いです!アニメを見ているような繊細な描写に表情やちょっとした仕草でキャラの心情を読ませる技術が秀逸でした。これぞロボットSFの王道だと思います!成長、友情、恋愛、裏切り、組織の陰謀…ロボットSFに必要な要素を全て網羅してる上に読み安かったです!なろうに登録して以来、初めて最初から最後まで読み上げた作品。ガンダム、マクロス、コードギアスなど、リアルロボット系作品が好きな方にぜひオススメしたい一作です!!いい風を頂きました!やいろ先生、ありがとうございました!
赤い髪、緑の瞳。その視線の先には大空を駆ける戦闘機の翼。赤色人種と呼ばれる遺伝子操作された主人公。彼の夢は戦闘機によるアクロバットの操縦士。軍学校では天性の操縦技術で今日も空を飛ぶ。しかし、彼はまだ知らない。赤色人種が産まれた理由。謎の組織の陰謀。そして試作戦闘機に隠された機能。本作は軍学校を舞台とした近未来SF。そこへボーイミーツガールな青春、戦闘機の空戦アクションが付与される。注目すべきはイキイキとしてキャラクター達。主人公はその秘められた生い立ちに反して、底抜けに明るい好感の持てる少年。そんな彼が想いを寄せる少女、バディを組んで一緒に空を飛ぶ秀才肌、それにオペレーターを担当する親友二人。この四人を中心に物語は進んでいく。テンポ良く進んでいくストーリー、空戦の描写、読みやすい文体。すべてが高水準に纏まっています。完結済かつハッピーエンドなので安心して読めます!
ロボットものやSFといえば、特有の小難しい用語だったり、あるいは暑苦しい雰囲気、陰鬱な展開といったことで敬遠されている人も多いだろう。しかし、この作品はそういったものを感じさせない。なぜなら、確実に伝わる言葉、文章がしっかり選ばれているからである。主人公である千鶴は、赤色人種であり被差別人種。しかし、それをコンプレックスに感じることなく、むしろ特性として受け入れているポジティブさに惹かれる。前向きな主人公だからこそ、陰鬱に感じさせないのだろう。単なるボーイミーツガール、ロボのアクションだけでは終わらない物語。ロボットものに慣れ親しんだ人、いやそれ以上に初めて触れたいという人にこそ勧めたい。
この作品はしっかりと世界観や戦闘描写など作り込まれてますが……何より僕が伝えたいことはここではありません。まず物語を通して何を伝えたいのかが明確になっていると言うところです!この話は主人公がとある病気にかかっているのですがそれでも自分らしさを貫き通すというところがあります。僕はこの主人公から自分に恥ずかしいところなどない、自信を持つべきと教えられたような気がします。この作品はSFなどの戦闘が好きな人も読んで欲しいですが……自分に自信を失った人にも読んで欲しいなと思いました!ぜひ一度読んでみてください!
とても重厚かつ精緻な描写のSF作品。こんな作品が無料で読めるとは、なろうとは本当に恐ろしい場所です。あまりの驚きに、作者様に影響を受けた作品を尋ねてしまったほど。(感想欄参照)作者様の頭の中で、アニメーションが出来上がっているのでしょう。それを文章に落とし込んでいる。だから、読者の頭の中にもリアルにそれが浮かび上がる。SF小説は読まないけど、ガンダムを始めとしたSFアニメは見るよ、という方はぜひ。また、SFなど興味ない、という方、読まず嫌いするのはもったいない。青少年たちの青春パートもたくさんあります。普段ファンタジーしか読まない自分がハマったんですから。特に書き手側の方は、絶対に読んでおくべきです。非常に勉強になります。師匠を通り越して神です。SFにアクションに学園に青春、こんなに欲張りかつすべてが上質な作品、他にないです!!あーもっと書きたい!文字数制限が憎い!
しっかりと考え作り込まれた近未来のSF設定や物語、誰もが夢に見る「空を飛ぶ」というロマン、これまた共感しやすいロマン溢れる変形するロボット戦闘機、若者ならではの甘酸っぱく応援したくなるような恋愛模様、謎の敵とのスリル感のある戦闘シーン。これら全てがしっかりと盛り込まれ、ちゃんとダラダラ感の無いよう綿密に調整された小説に感じます。まだまだ物語の始めなので今後の更なる展開が楽しみなイチ押しの小説です!!