ライラックの庭 完結日:2010年6月20日 作者:cian 評価:★★★★☆ 4.2ある事情で女性不信になったデイヴィッドは、ライラックの匂い薫る庭で一匹の白い犬とその飼い主に出会う。 それは、社交界に疲れた彼の心を癒す物語の始まりであった。 話数:全7話 ジャンル:その他 登場人物 主人公属性 未登録 職業・種族 未登録 時代:中世 舞台:未登録 雰囲気:ほのぼの 展開:未登録 その他要素 友情 年の差 犬 注意:全年齢対象 なろうで小説を読む
本作は、グレートピレネーズのリラとその友人たちが仲良くお喋りをするだけの、ごく平和な日常劇です。 穏やかに広げられる言葉のリズムが心地よく、三人の幸せな空気の色に、いつのまにか頬が緩んでしまいます。 このお話に欠かせないのが、白いライラック。 白は無垢です。英国の花言葉で白いライラックが象るのは、若さと純愛。 まだ幼いマーガレットの、溌剌とした女の子らしさ。 青年デイヴィッドの、いかにも若者らしい純粋さ。 そういえば、一癖あるエルストン子爵もどこか無邪気です。“いつか、彼女のように本当に愛すべき人間に出会えるといい” デイヴィッドたちの間柄は恋人ではありません。彼もマーガレット嬢も、明らかに友人の延長線上。 これは、そんな彼らが友人になり、恋が芽生えていく様子を楽しむ短編です。 お茶を飲みながら味わってみてください。ライラックの甘い香りが、紅茶によく合います。