評価:★★★★☆ 4.3
※新作「絶対に無課金を貫く女 VS 絶対に無課金させないVRMMO」をはじめました。VRMMOラブコメです。
https://ncode.syosetu.com/n1665fz/ここは、魔王城前喫煙所。昨今の副流煙問題の煽りを受け、魔王城は全面禁煙。中に入ってしまえば、タバコを吸うことができない。冒険者は勿論、魔王軍の幹部、果ては魔王や勇者さえ、喫煙を嗜む最果てのオアシス。
これは喫煙所を舞台として、そこに三年間住み着く冒険者、ヤマトタケルとその他大勢が紡ぐ、日常の一コマである。
話数:全127話
ジャンル:
時代:未登録
舞台:RPG
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:R15
現実世界のあるあるを異世界ファンタジーに盛り込んだこの作品。そのギャップ故にツッコミどころが満載です! がしかし、ツッこむ人は誰もいません!(笑) だってそれはこの世界では当たり前のことなんですもん! でも、ダメだ……ツッコみたい……ツッコみたいよー! となれば、ツッこむのは読者であるあなたしかいないのです! インスタをやっている魔物。 主人公からのラインを秒で返す魔王軍四天王。 喫煙所に来て、めっちゃ説教してくる魔王。 全部この作品にいます!(笑) どうです? 気になってきませんか? そんなこの作品。主人公である、ヤマトタケル【冒険者】が、魔王城前にある喫煙所に3年も滞在してしまっているところから物語が始まります。(もう抜け出せません) 冒険者も魔物も魔王さえもみんなが集まる喫煙所。そんな日常風景を眺めながら、一服してはどうですか?
【こんな貴方にオススメ】・漫画やアニメでは、脱力系のギャグコメディが好き・滅茶苦茶だけどなぜかそれが納得できてしまうような世界設定を許せる・しょーもないおっさん臭いネタがわかってしまう・恋愛映画やアクション映画はなるべくコメディに振ってる映画が好き・クリント・イーストウッドが好き私の初めてのレビューにお付き合いください。コメディを探して辿り着いた私が、この話を読み進めてまず思ったのは、銀魂のギャグ回のノリとなんとなく似てんな…空●英秋が書いてんのか?と。笑それはないけど、作者さんの心は紛れもなくニコ中のおっさんだと信じています。作者プロフィールには、『ウンコしながら読むのに丁度いい話を目指してます。』と書かれてますが、各話が長すぎず、正にウンコタイムにジャストフィットするコメディです。喫煙者・非喫煙者問わず、私のようにコメディを探している方には是非オススメしたいです。
個人的には遂になろうにもコメディでここまでやってくれる作品が来たなという事ですね。この作品は他の真面目な作品を読んで疲れた際に小休止がてら読むのに適していると思います。正にタイトル通りという訳ではありませんが、煙草休憩の時にでも軽く読んで笑って仕事に戻る。それぐらいのゆるさで読めます。個人的に一番ありがたいのが、この作品は本当にストレス0で読める事です。なろう中毒の身としては何か読みたい!でも重たいのはしんどい!という時に絶妙にちょうどいいのです。褒めてるのかよ!?と思われるかもしれませんが、読んで頂ければこの「ちょうどいい」というのが最大限の賛辞だとわかっていただけると思うので是非とも一読して見てはいかがでしょうか?
なろう小説を読んでいると、引きこもりの主人公とかよく居ますよね?大抵はなんやかんや葛藤があって外の世界に飛び出していくものですが、こちらの主人公は一味違う。なにせ『喫煙所』に引きこもってますからね! 見た事ないこんな主人公!本当ずーっと喫煙所に居ます。一歩も外に出ません。ずっと会話してます。だけどめちゃくちゃ面白いッ!魔王城前の喫煙所という事もあり、色んな人が一服しに来ます。主人公につられて引きこもり化しそうな美女。年齢不詳のデリカシーのないお姉さん。定期的にウ◯コ撒き散らしに来る戦士。気安い門番さん。俗っぽい蝿の王。説教くさい魔王。異常に進化しつつあるチワワ等々。会話シーンだけなのに世界観やキャラの人生観、それらが深く面白く軽快なテンポで語られ魅力溢れる物語の奥行きをこれでもかと見せつけてきます。一度入ったらもう出られません!よかったらあなたも一服していきません?
魔王城が喫煙者のモラル問題を受けて全面禁煙!!おい、だったら魔界に撤退しろよっ! と思わずツッコミたくなる世界観はやっぱりコメディならではでしょう。≪「アタシ、初めてなんすよ、魔王城」≫ お前は初めての面接に挑む学生か!!≪「本屋で魔王城の攻略本とか結構買ったんですけど、書いてあることが違うくて…」≫お前は初めての面接に挑む(略)魔王城前に設置された屋外喫煙所で繰り広げられる魔王に挑む冒険者とヤマトタケルの会話劇。あゝ慕情。ここは覚悟を決める場所であり、安息所。決して人生の掃き溜めではないのだ。訪れる者、城から出てくる者、彼らの人(一部魔物)となりが、脱力系過ぎて仕方がない。魔王にやられたデュラハンは、魔王に雇ってくれないかと問う。魔王は答えた。明日一般面接があるから、それを受けてくれ。と。……やっぱり面接じゃないか!!
駅や会社にある喫煙所を覗いたことはありますか? タバコを吸わなくても、一服休憩中の上司を呼びに行ったことのある方も多いことでしょう。最近は綺麗に手入れしてあるところも増えたとはいえ、煙が充満していて居心地が良さそうには思えない密閉空間。ところがこの不思議な場所では、互いの所属するコミュニティを超えた交流が行われているのです。会社の偉い人がいきなり来てしまって、利用者があたふたするのも喫煙所あるあるですね。さてこちらの作品に出てくる喫煙所は、何と魔王城前に設置してあります。利用するのは魔王軍討伐のためにやってきた勇者であったり、城内ではタバコを吸うことのできない魔王軍の幹部たちであったり……。組織のしがらみもありつつも、休憩中に見せてくれる素の彼らの話は、笑いあり涙ありで思わず聞き入ってしまいます。社会の縮図とも言えるこの作品、ついついあるあると頷いてしまうこと間違いなしです。
ゲームやアニメで「魔王を倒すぞ!」と頑張る勇者達一行。僕たちが普段見ている彼らの様子って、基本は格好良いところだけ切り取られたものですよね。でもよく考えたら、彼らも生きてるわけです。ご飯食べたりうんこしたりタバコすったりしてるわけです。個性だって千差万別。魔王の手下をやっつけて料理して食べちゃう豪胆な人もいれば、何度も魔王城に挑もうとやってきて、やっぱり勇気がでなくて喫煙所でタバコすって帰っていくような人もいる。タバコすって休憩してるあいだに居心地がよくなっちゃって喫煙所に住み着いてしまう人まで。(これが主人公)魔王城に入る少し前、そこにある喫煙所でちょっと休憩していく彼らのおもしろおかしい生活、覗いていきませんか?