評価:★★★★☆ 4.2
「俺は贄だ。あんたのためのな」
かつてヴィヴィアンは救国の聖女だった。
だがある禁忌を犯していたため、婚約破棄され、表舞台から姿を消した。
追放も同然の身となり、人から隔離された小島で日々を過ごす。
そんなある日、見知らぬ美しい青年が奴隷としてヴィヴィアンのもとに運ばれてくる。
彼は冷たく笑ってヴィヴィアンを翻弄しながらも、執着するような様子を見せ…。※アルファポリスにも掲載しています。
話数:全17話
ジャンル:
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
たくましい男の、襟から香る芳香。あざけるような挑発の声。首筋をためらいながら這う赤い唇・・・・・。真っ赤な舌と・・・・・・・・・。肉感的で、悲壮で甘美な描写につづられる。まるで「風と共に去りぬ」のような、情熱的で、実はもどかしくも切ない情愛の物語。声が、体温が、匂いがすぐそこにある。一杯の、赤葡萄酒のごとき作品。願わくば、穏やかな幸せに包まれた未来がありますように。