評価:★★★★☆ 4.3
天津 風渡(あまつ かざと)は自他共に認めるボッチだった。ボッチは世間一般的には疎まれ非難されるべきことだが、ボッチを極める彼にはそれすらも武器に変える強さがあった。たぶん常人には理解されず、共感されることすらおこがましい。
……それでも、彼は彼なりに傷だらけの青春をおくる。きっとそれは、最も深い傷を隠す為に手にいれた唯一の武器。だからこそ、彼にしか味わうことの出来ない青春が幕を開ける。
話数:全108話
ジャンル:ラブコメ
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:全年齢対象
恋愛小説で初めてレビューして他の人にも知ってもらいたいと思う、最初から最後まで芯の通った作品でした●作者さんが登場人物の価値観、心境を忠実に文字に起こして具現化させてあり、それぞれのキャラが生きているところがいい●所々にセンスあるギャグがあり読んでいて飽きさせないところがいい●エピソードが筋の通っており違和感なく読み進められるのがいい一章さえ読んでもらえれば続きが気になり結末に期待してしまうはずです!!ネタバレ?になるかもしれませんが!?多分結末こうあってほしいと思うものではありません、ちゃんと筋が通り過ぎていてままならなさ?を感じます。主人公の変化や手に入れたものがはっきりせず読者としての結末の落とし所は難しく、主人公が結ばれる又は変わることでしか落とせない物語を作者はあえて落とさなかった、まだ物語が続くような未完成さがあります。それでもその結末を含めて読んでほしいです。
秒速5センチメートルという映画を知っていますか?何とも無情な作品で、恋愛というには現実を突き付けられ過ぎて、見ているこちらがどうして良いのか分からなくなります。この作品からは、それと同じような匂いを感じました。早い話が、作者の心からの訴えを、読者には受け止めきることができないのです。長編のポエムだとでも言いましょうか。リアリティがどうとか、そういう話ではなく、ままならない現実を淡々と突き付けられる、そんなイメージの作品でした。読んで後悔する方もいると思います。「スッキリしない。」「どういうこと?」「後日談が欲しい。」それはこの作品の落ち度ではなく、私達が生きている現実の限界がそこにあるだけなのです。読んで後悔するとしても、私はこの作品をオススメします。こういうタイプの作品は探してもあまり見つからないので、触れておく良い機会になると思います。
内容は読め、その方が早い。一章を読み終える頃には、作品の内容がわかり、そしてこの作品の出来に驚くはずだ。=====((途中まで、読んで切った人向け))四章読め。たとえ一章以降読んで切った人がいたとしても、四章から殆ど問題なく読み進める事が出来ます。序盤はうーん?と首を傾げて読んでいたが、中盤以降評価が反転するから読み進めろ。特に、他の作品では、サイコパスな登場人物(霧島←主人公でない)というものは、特異性として作品のスパイス的なものとして扱われる傾向があるけれども、この作品は四章で霧島自身の生き方や良心が欠如している事への悩みが書かれている。高評価。=====この作品では、結局主人公の考えや価値観、ボッチという牙城を崩すものはいなかった。しかし、勘違いしてはならない。彼らは崩せはしなかった。けれども、主人公の世界に多様性を生み出し、世界の見方は変えたのである。
ボッチは最強。その鋭い観察眼は一瞬で歪みを見抜き、その優れた頭脳は様々な戦略を一瞬で導く。その凡百の肉体は精密に動き、その纏う雰囲気は全てを隠す。強きを挫き弱きを助け強きに倒され弱きに助けられる決して傷つくことはなく、決して傷つけることもない。故にボッチは最強。故にボッチは無敵。故に、彼は最強である。彼が本当に最強であるか? 彼の行動を見て感じるがよい。彼の、強さを。