評価:★★★★☆ 3.9
2155年、日本は核戦争の煽りを受けて、文明退化を起こしていた。
これはそんな退廃した日本でも、古代でも異世界でも水道水を作ることが出来る、緩速ろ過の流れをサラッと説明できればという、1話あたり1000文字の短い作品です。1話あたり2分くらいで読めますので、ぜひ読んでみてください。
これであなたも異世界でも古代でも水道水ができる!かも?これをネタに異世界やら古代やらの仕事などのネタに使ったりしてくれればいーなーと思います。
話数:全25話
ジャンル:仕事もの
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:全年齢対象
芸能人は歯が命という。しかし彼らが総入れ歯になっても人類は困らない。反して水道が断水したら現代都市インフラは壊滅する。 文明が退化した世界。ミュータントや生体兵器が闊歩するファンタジーな世界。そんな世界でも人類は衰退した科学技術を駆使し文献を読み漁り水道インフラを復活させた! 募集要項。『体力に自信のある若者』。 山に分け入り徒歩で1.5時間先を目指す。 ひたすら砂をならす。交換する。 時として砂のため人が死ぬ。 砂を取り合って戦争が起こる。 全ては人々の生命を支える水の為。 砂礫より小さな思いの数々を繋ぎ命懸けた努力は一滴の水に結実する。 あふれる水をみるとき、涙も溢れる。 異世界水道マンの一代記。明日の世代にバトンするその歓喜の時をお楽しみください。
み、水ぅ……。 飲用水をいかに確保するかという課題は人類史において重要なテーマであり、生物が登場するあらゆる架空作品にとっても本来無視できない要素であるはずだ。 しかし実態としてなろう小説には水に限らずインフラについての詳述はほとんど見受けられない。生活史観が、抜け落ちているのである。 では、この作品はどうか。 水道水を作る、というテーマに対しこれでもかというほどリアルな描写がてんこ盛りなのだ。 一応、物語はファンタジー的世界観の中にある。しかし描かれるのはファンタジーよりファンタスティックな人間の技である。水道水に懸ける、熱き男たちのドラマである。 資料的価値も高く、読みやすく、ブックマークしても絶対に損はしない。 自作品にリアルな生活感を欲する作者達へ告ぐ。 これは必読書である。
この作品は古くからの技術を用いて『水道水をいかにして作るか』ということをショートストーリー形式で紹介している。 現代社会では蛇口をひねればいくらでも出てくる『水道水』であるが、物語の舞台が異世界や古代である場合、それが難しいことであることは想像に固くないだろう。 しかし多数の人が生活する”都市”を維持するために水道水は必要不可欠であり、それはおそらくどんな社会でも変わらないことである。 そしてその背景には「定期的に沈砂池を清掃する」「ろ過池の砂の表面をわずかにかき取る」といった”浄水施設を維持する人々の努力”が存在するのだ(たぶん!) この作品の『水道水を作る』というテーマから描かれる圧倒的なリアルさは、架空ファンタジーの世界をより臨場感あり説得力あるものに変えると言っても過言ではないだろう。