評価:★★★★☆ 4.1
魔力の強さが求められる世界では、魔力が強いと言われている金銀黒が好まれていた。特に貴族社会ではこれ以外の色を持つ者は侮蔑の対象だ。俺は侯爵家の当主であるが庶子であり、母に似て薄い茶色の髪と淡い緑の瞳を持っている。
侯爵家の当主になれたのはこんな色を持つ俺が王族を超えるほどの魔力を持っているためだ。貴族たちは腹の中で俺を見下しながら、表向きは媚を売る。それほど王族の信頼が厚い侯爵家は魅力的なのだ。
適齢期の令嬢達が侯爵夫人になろうと近寄ってくるが、媚を売る女と結婚するつもりはない。貴族の当主にとって結婚は義務であるから、義母の選んだ相手と結婚すればいいと思っていた。
会ったこともない、血筋のいい女。
ただそれだけだったのに。
一目見て電撃に打たれたような衝撃が走った。彼女は俺の女神だった。
女神に会ったその時から、俺の人生に色がつき始める。※※かなりご都合主義です。心おおらかに楽しんでください。※※
話数:全11話
ジャンル:
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:R15
当代のラザフォード侯爵は先代侯爵の庶子で、貴族社会で好まれる容姿ではないため世間から侮られながらも、持って生まれた魔力のおかげで王族から信頼され、侯爵家の当主として日々仕事に励んでいました。嫌悪しつつも侯爵夫人の座を狙って近づく令嬢たちから距離をおいていたものの、後継者を残すためにも結婚はしなければならず、先代侯爵夫人である義母がすすめる令嬢とお見合いをすることになります。地位を目当てに媚を売ってくるような女性に辟易している侯爵は、お見合い相手もどうせ同じような人間だろうと考えていましたが、実際にその令嬢を目にした瞬間、恋に落ちたのでした……。政略結婚から始まる「恋愛」ジャンルのお話ですが、実はラザフォード侯爵の半生の物語で、そして家族の物語でもあると思います。読んだ後に心が温かくなる素敵な作品ですので、ぜひ一度ご覧になってみてはいかがでしょうか。