評価:★★★★☆ 3.9
24歳の私は会社の帰りに事故に遭って死んでしまった。
だけれど次の瞬間目が覚めると、昔少しだけやったことのある乙女ゲームの世界の悪役令嬢になっていた。
高熱にうなされ、死んでしまうかもしれないと言われた娘――私が乗り移ったリューディアの目が覚めて喜ぶ彼女の親に私はこう言うしかなかった。「私はこの家の子ではありません」
話数:全5話
ジャンル:
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:R15
完結日:2019年5月4日
作者:姫崎しう
卒業式で婚約者に婚約破棄を申しつけられる悪役令嬢。自分がそのストーリーを知っているならばどうする?その悪役令嬢をどう、生きてゆく?知識をフル稼働してそのルートに入らぬように幼い頃から動くのか。はたまた、自分から婚約破棄する?もしくは、婚約破棄された後、自分が生きていけるように準備をするのか。自分では抱えずに、ただ、起きたことを受け止め、迷惑のかからぬように生きてゆくのか。この小説は、数話で終わるけれど、終わりまでの数話の中には余分なストーリーをそぎ落とした濃度の濃いシンプルなストーリーがある。主人公の、最後の頃のセリフは、こういう濃度の高いストーリーだからこそ読者にも伝わるものがある。