評価:★★★★☆ 4.2
第六章 トルファン編を開始しました。
今章は北の遊牧地トルファンでまたまた波乱に巻き込まれます。
謎の一族、月氏もからんでの壮大な章となっています。
完全なフィクションですが、お楽しみいただければ幸いです。国を侵略され敵国に連れてこられた巫女姫ミトラ。
自国の民の弱味にならないため、死ぬ道を探すミトラは王子の一人と結婚するように命じられる。
長男でヒンドゥいちのモテ男、スシーマ皇太子。
次男で算術と戦に長けた暴虐な男、アショーカ王子。
最初、どちらにも反感を持っていたミトラだが、二人の人柄に触れるうち心が揺れていく。
だが、ミトラは神により恋愛を封印された巫女姫だった。
恋愛オンチの姫の鈍感に、二人の王子は翻弄され……。※ この物語はフィクションであり、ある程度は史実に基づいていますが、ライトノベル仕様に多大に脚色し、読者様が理解しやすい言葉に置き換えていますのでご了承下さい。
話数:全222話
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:古代
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:ハッピーエンド
あまり見かけない古代インドがテーマの小説ということで思わず手に取りました。正直インドの知識はなかったのですが、この小説を読むとその時代の息づかいが聞こえるようです。冒頭の描写で古代インドの風景がカラーテレビのように再生されます。ネタバレになるので詳しくは書けませんが主人公および彼女を取り巻く人物が生き生きと人間くさく描かれています。キャラクターという記号ではなく人間くさい登場人物の話が読みたい方におすすめの小説です。是非、読んでみてください!
聖妃なんてつくので、ちょっと硬いお話かしらと思いましたが良い意味で裏切られました。主人公のミトラが、実に魅力的です。賢いのかアホの娘なのか、振り幅大きくて、ブンブン読者も登場人物もブッ飛ばしてくれます。他人の思惑にうっかり乗ってしまったかと思えば思わぬタイミングでスルーしてしまったり予測通りには動きません。その肩透かし食らわせっぷりが見事です。アショーカ王をはじめ他の登場人物も、ミトラとの関わりによって生き生き描写されています。インドの空気や動物達の姿も素敵です。ゾウさんのお鼻で、クルンとしてほしいな、っておもいます。
ケルト北欧ギリシア日本中国etc…神話は数々読んできたけど古代インドとは今まで疎遠だった。そんな中見つけたのがこちらの作品。えーと、アショーカ王…って世界史で出てきたような………って位の知識のなさで不安になりながら読む自分。しかし、何の心配も要らなかった。安定した文章と表現力、生き生きと動く登場人物たちのおかげでいつしか物語の中に引き込まれ、こうしてレビューまで書きたくなってしまった。王子に巫女姫、神話に歴史、恋愛ものやFTが好きだというそこの方!是非ぜひおススメ、一気に読んでしまうよ本当に。この作品に出会えた今日は良い日だ。