ステインガルドの魔犬　～ただの犬だけど、俺は彼女の相棒です～

犬は好き？犬って賢いよね。盲導犬、介助犬、災害救助犬、そして警察犬。人類のためにどれだけ役に立ってくれていることか。そしてこの犬(主人公)は、ただの犬ではない！！人間の言語を理解し、グルメリポートさえこなしてしまう。その上、人間の男よりもよほど男らしくて大人なのだ。そのツッコミの鮮やかさ……たいしたもんだぜぺーろぺろ。猫の方が好き？心配いらない、可愛いニャンコも登場するから。かわいらしい動物達による癒しと冒険の、ほのぼのドキドキなファンタジー。案外、人間の方が動物に教えられることが多いよね……。そして私は癒された。

人語を理解する犬の魔獣「キグノ」の視点で描く物語です。キグノが飼い主のリーエの言葉を理解しながらも、人の常識が理解出来ないという、犬目線で物を考えた結果導き出される的外れな気遣いをする描写が魅力です。文章としても読み手に解りやすく描かれており、続きを読みたいという衝動に駆られ、先へ先へと誘導されていくような中毒性のある作品です。

12/12まで読了。上手いです。変に引っかかるところ無く、頭に入ってくる、理解に易い文章。読んでて全然ストレスがないです。むしろ、先を先を、と続きを知りたくなる。キャラ付けも嫌味がなくて、面白いですね。目線の設定が、ちょっと一捻りあって、クスリとするところが良い。まだまだ序盤らしいので、何か一山あるのなら、是非そこまで読み進めてみたくなりました。