評価:★★★★☆ 4

 山岳修行を行っていた僧侶の波塁は、奇跡の力で人々を救うよう啓示を受ける。次に気がついたとき、言葉の通じない別世界へ来ていた。修道女に助けられ教会に連れて行かれたが、そこには多くの孤児がおり、食べ物も無く伝染病の者もいた。波塁は奇跡の力で、孤児を救い、さらには村の病人などを治療した。
 各国の権力と強力に結びついたアストリウス正教会、商人などを信者とするセレル教会に対して、農村の貧困者を信者とする灰の森教会は資金難で衰退している。波塁は、魔法使いのジョヴァンカ、竜女の結火の助けを得ながら村々を訪れ、灰の森教会の復興を行っていった。
 その後、大都市ヴォルツホーヘンに拠点を作った波塁は、非暴力で世の中を変えようと考えていた。
 一方、これら西方諸国は、教会とは相容れぬ、東方のサンラジャールと戦争状態にあった。
 長引く戦争に嫌気のさした西方諸国は、戦争終結のためサンラジャールへ使者を送るが誰ひとりとして戻ってこなかった。波塁は、戦争終結のための使者としてサンラジャールへ向かう事を決意する。

 200年前の事、サンラジャールとの国境に近い町ラニアグラトに生まれたフリストは、憧れのアストリウス正教会所属の聖騎士となった。ラニアグラト軍と聖騎士は、東への領土拡大のため、サンラジャールと戦っていたが、あるときフリストはサンラジャールの騎馬兵にやられて死んでしまった。
 フリストは略奪など非道な行為を行った罪で、暴力と殺りくの地獄へ落ちる。そこから、愛欲の地獄、禁欲の地獄、怠惰の地獄などをめぐりながら贖罪を行なって、今度はサンラジャールの一部族で、北の草原を治める騎馬民族ナイダン家の王子ドラゴとして生まれ変わった。やがてドラゴは、サンラジャールの中で台頭し十二代サンラジャールとなる。
 西方諸国からの侵攻で失った土地を取り戻したことで、ドラゴは英雄として称えられるが、それはやがて、独裁へとつながって行く。
 そして波塁は、ドラゴのもとに行き使者として対面する。


話数:全37話
ジャンル:

登場人物
主人公属性
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職業・種族
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時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録

注意:全年齢対象