評価:★★★★☆ 4.1
【8月2日、アイリスNEO様より書籍発売しました】
王女を連れ去った吸血鬼は、吸血鬼の国の非情な王だった。
国で存在がないかのように城の隅の隅で暗く静かに過ごしている第六王女のビアンカ。王位継承云々であえて消されるほどの存在感もなくこのまま忘れられて過ごしていくのかと思われた、そんなある日、吸血鬼が国を襲いあっという間に城を制圧してしまった。城の隅の隅にいたビアンカも王女と知れて引っ立てられて大広間に。
その場所で人は持たない色の目に捉えられて、ビアンカの人生は転がりはじめる。
「これを連れて帰るぞ」――末の王女が一人連れ去られた先は吸血鬼の治める国。左右前後どこを見てもどこを歩いてもいるのは吸血鬼、な状況に王女が隅っこに収まりながら吸血鬼の王様に小動物みたいに扱われる話でもあり、無自覚な吸血鬼の王様が無意識に囲いこむ話でもある。※後半にいくにつれ前半には希薄な一部のタグが機能していきます
※なお吸血鬼の設定は独自のものです※第八回一迅社文庫アイリス恋愛ファンタジー大賞にて金賞をいただきました。ありがとうございます。
話数:全86話
ジャンル:
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:R15
絶対的な権力と能力を持つ、闇の吸血鬼の王。そして彼は一人の人間の少女に恋をした。無自覚に。少女はひたすら怯え、恐怖し、だがしかし少しずつ心を開いて行く。ひたすら怯える少女の恐怖心も読者に苛立ちを与える事も無く、十分に共感出来ます。絶対的な権力者から守られ愛される、まさに乙女の夢。お話が更新される度に、少しづつ距離を縮めて行く二人。淡々と、そして甘く進んでいきます。毎回お話が更新されるのを楽しみにしております。
メイドと王の娘として生まれたビアンカは、城の中ではいないものとして扱われていた。 そんな彼女に訪れた転機は、祖国が攻め込まれた事で訪れる。 祖国を制圧した帝国の王は言う、「行くぞ」 あらすじ通りに進んでいくストーリー、けれど連れて行かれた帝国では人質扱いではなく『狼枠』扱い。 狼枠ってなに? それは、帝国の王には狼を連れて帰る癖があるとの事。 ビアンカもつい、その癖で拾って帰ってきてしまったらしい。 困惑するビアンカをよそに、軽い口調の王の側近や、お姫様に仕えるのが夢だったという吸血鬼のアリス達に祖国では味わえなかった優しさを向けられるビアンカ。 けれど、そんなビアンカを快く思わない者達もいて……。 人間と吸血鬼。 種族を超えたふれあいは、この先どうなっていくのか。 陛下はビアンカをどうするのか。 気になる物語を、是非覗いてみてください。