評価:★★★★☆ 4
「確かにうちは品揃えが最大の強みだけど、人間に手を出した覚えはない……」
店の前で眠る少女。
アツシと同じ日本から転移者。
少女はアツシに何をもたらし、アツシは少女に何をもたらすことができるのか。異世界生活五年目。ペットショップで生計を立てたいが、冒険者稼業の稼ぎが頼りになっているアツシ。
一見大人しそうな少女でありながら、物怖じせず異世界に高い適応能力を見せるヒロイン、ほのか。
二人を中心に、もふもふの獣・様々な種類の竜・愛らしい小動物、その他変わった生き物たちに焦点を当て、進行していく物語。
話数:全59話
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:全年齢対象
モンスターの飼育がテーマの小説です。作品ではわき役になりがちな彼等を主人公にした、非常に珍しい内容が特徴です。現実世界の動物をモンスターになぞらえ、作者の飼育経験から特徴を伝えていく表現はさすが。あと、異世界ものらしく冒険や戦争も背景に登場し、「軍事兵器としてのモンスター」という視点で書かれた内容も非常に面白いです。異世界ものの中でも非常に異色、かつ特徴的な作品。あと爬虫類を飼育されている方のようで、それらの表現は結構独特です。私自身は爬虫類苦手なのですが、逆に小説の中だからこそ、こういった世界観を楽しめるというのはある意味うれしいかも。作者の方に感謝です。
≪「ここは異世界だけど、俺も日本人だ。こっちに来て5年くらい経つのかな?」≫すっかり異世界生活に馴染んでしまった『ペットショップを営む』男。初めに感じたこの作品の面白さは異世界の生物を飼育する描写でした。爬虫類を飼っていないのでそもそもどういった『食生活』をしているのかなんて想像もできない私ですが、粉末を虫にまぶして雑食系の動物に食べさせる。なんて描写は恐らくほかにありません(笑流石にそこは『異世界』スキルだってあります。勿論ペットショップらしく”テイマー”のスキル。自身の倍はある鳥や竜、魔獣etc……≪人と獣、この橋渡しとして機能出来るペットショップ≫……でも客はこない。始まる店舗改革! 広がる世界に個性豊かな動物たち!新しい異世界生活の在り方がこの作品にはあります。
ペット屋の朝は早い。朝、彼はオーナーとして店内の動物たちを世話しなければならない。そう、この目の前にいる黒い鶏……待て。黒い鶏だと?そう、この作品はただのペットショップ経営者によるお話ではない。異世界で、見たこともないような動物達を世話するお話なのだ。ただの異世界転移かと思えば全くの逆。濃厚な動物に対する知識や新しい設定は痛快で、動物好きにはたまらない!アツシとほのかの会話もテンポよく、経営に対する考え方や、そこから織り成される魔獣や魔物たちとの触れ合いもとても面白い。読みやすさの中にしっかりとした知識が詰め込まれているというのは、一見簡単に聞こえるがとても巧みな技だ。異世界で飲食店や武器屋を営み現代知識でチート……という展開ではない。日常生活を魔物たちにアシストしてもらおうとしたりと、とても現実的なお話だ。ペットを買っている人、動物好きな人にぜひ読んで欲しい
とても読みやすい文体で、スラスラ読めてしまいます。主人公が持つテイマーというスキルに対する掘り下げが凄かったです。それも地の文で語るというような安直な方法に頼るのではなく、物語に絡めて表現するという筆力に感服しました。世界観の説明も初回に一気に行うのではなく、読者が処理しやすい程度の情報が小出しにされるので、把握しやすかったです。ペットショップパートは現実の知識による設定の裏付けがされている感があって、読んでいて安心感があります。サービス回があるのも良かったです。ほのか可愛いです。動物好きにはもちろん、ちょっと毛色の違う異世界物を探している方にもお勧めします。
現実世界のペットショップを訪れたことはありますが?普段は見られない様々な生き物が、一堂に会する不思議な空間。それを異世界でやったのがこの作品。様々な生き物たちと、それを取り巻く人々との交流が、時にユーモアに、時にシリアスに描かれています。動物を扱った物語を読みたい方に、是非読んでいただきたい作品です。
皆さんペットを飼ったことはありますか? 犬や猫、ハムスターや亀あたりはあるかもしれませんね。 では竜やウルフやボーンソルジャーを飼ったことはありますか? 本作品はそのようなファンタジーに登場する生き物を飼育したり販売するペットショップのお話となります。 竜やウルフの背中に乗って空や大地を駆け、ボーンソルジャーと一緒にお店を経営……そんな小さいころに妄想したお話を体験することができます。 また動物好き、特に爬虫類好きなら「それあるある!」と共感できるお話が多いのも特徴です。 そうそう、余談ですが本作品には可愛い女の子も登場します。小さいころに妄想した女の子の服が……的な展開も、もしかしたらあるかもしれませんよ? 本作品を読む注意点がひとつだけあります。ボリュームがあるので時間が取れる時に読みましょう。そうしないと続きが気になって手がつかなくること請け合いですから。
プロローグから非常にテンポよく、かつ異世界物としてはすでに生活をして5年経っている主人公が別の転移した人を迎えるという斬新な設定になっています!(私が初めて見ただけかもしれませんが)はのぼのとしてクスッと笑えるようなアツシとほのかの二人のやり取りから、分かりやすく世界観やキャラクターたちの繋がりが広がっていくので読んでいてワクワクが止まりません!そしてほのかのエプロン姿で思わずガッツポーズしました!メッチャカワイイデスゥ(*´ω`*)シリアスな展開になりつつも非常に読みやすく、アツシがいるとなんだか安心できます!笑この作品はぜひ読むべきです!そして癒されたり、ハラハラしたりと様々な展開を心ゆくまで楽しんでください!
これまで異世界でお店をやる話は色々ありましたそしてその場合、大抵は飲食店が多いように感じますが本作はなんとペットショップ。自分も異世界系の物語をなろうにて書いていますが正直この発想は無かった!と新鮮な驚きを感じました!ネタバレを防ぐ為あまり詳しく物語の内容を書くのは控えますがペットが好きな人、あの有名なモンスターと一緒に冒険をするゲームが好きな人におすすめしたいお話です。
★執筆において知識は重要である。多くは様々な方法で資料収集を行うはず★だが作者自身が専門的知識技術を身に着けている事は非常に強力な武器になる★医学博士だった手塚がBJを生み出した事からも判るだろう★その本作の筆者の専門知識がすごい。エキゾチックアニマルと呼ばれる特殊ペットの飼育者と言う非常に強力な物なのだ★ファンタジーを設定する場合、国家や民俗や風習や文化等は創りこむ事は比較的容易だが自然物は違う。特に動物は現実に身近に存在するためリアル性と独創性の両立が非常に困難だ。下手に作ると嘘くさくなり違和感を生む。だが作者の豊富な知識が異世界の生物たちに魂を与えるのだ!★本作は名シーンがあふれる様に登場する。巨大狼グランドウルフの死、冒険パートナーとして竜を求める冒険者、ドヤ顔で役に立とうとする大トカゲ、などなど――★そして理想の店とペット文化を創りあげるその過程自体がなにより楽しい。絶品である!
” 異世界転生という数多の作品に使われた題材にペットショップという斬新な設定を組み合わせることで生まれた新感覚の小説。 この小説の魅力は”魔物を手なずけ共に戦う”という少年の夢が詰め込まれたような冒険の描写や、””手なずけた魔物をペットとして販売する”といった通常の魔物と共に戦う小説ではお目にかかれぬ日常描写。そして主人公とヒロインの独特な距離間。他にも様々な魅力を内包している。 また内容だけでなく文章も表現豊かに描かれており読みやすいのも素晴らしい。 特にモンスターを捕まえ戦わせるゲームをしていた人はこの小説の魔力の虜になること間違えなし!ぜひ読んでみてほしい。”