評価:★★★★☆ 4.3
瀬戸京介の描いた漫画は全く売れない。仕方なく、エロ漫画を描くけど、それすら売れないミソッカス。そんな京介の唯一誇れることが娘の花梨。花梨はかわいい。花梨は明るい。勉強も出来るし家事もやってくれる。料理だって美味いんだ。もはや、日本一かわいい娘なんじゃないかと冗談半分で、言い換えれば半分本気で思ってる。
そんな花梨を幸せにしてやりたいと思うのだけど、現実は厳しい。京介の漫画は売れない。生活は苦しい。花梨には我慢ばっかりさせている。
最近は、もう、僕は駄目なのかな……と思い悩む38歳。そんな京介にある日、編集者さんから電話があった。なんでも、僕なんかに漫画を描いて欲しい人がいるらしい。
どんなもの好きだよと思えど仕事の話。京介は会う事を決めた。そのもの好きさんの名前は常盤一。彼と出会うことで京介の運命は大きく変わっていく。
これは、日本を代表する稀代の漫画家、瀬戸京介。その始まりの物語。
話数:全30話
ジャンル:仕事もの
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:R15
サクセスストーリーには違いない。好きな人はもちろん、安心して読めるだろう。しかし世の中には、こういう作品が苦手な者もいるのだ。アツい。アツすぎる。夢や希望を語る……どころか実行しようとするオッサンと、ファザコン娘とその友達。皆がアツくて、最終的に皆が成功する。「おいおいうまく行き過ぎだろソレ!」とツッコミ入れつつ読んで……エピローグ終わった時には涙ぐんでしまっていた。悔しい。悔しいが、その眩しすぎる成功が良かったと思えるほどに、彼らの挫折や悩みもまた、余すところなく語られているのだ。思わず引き込まれてしまう、軽妙な語り口で。この作品が完結した後も、彼らはきっと成功し続けるのだろう。どんなに挫折しても、希望を見据え、情熱を持って。その姿にはきっと、エールを送り続けずにはいられない。完結、おめでとうございます。
この小説には、無双して敵をなぎ倒すヒーローも世界の謎を解き明かすような探偵も出てこない。異世界でも、俺TUEEでもない現実世界での夢を追う。ただ、漫画家を諦めきれなかったおじさんと打ち切りになった小説を諦めきれなかったおじさんとその周りの人の話。最初はよくわからないかもしれないでもいつのまにか引き込まれて続きを読んでいるような小説。一度読んでほしい。
小説を書いた人。漫画を書いた人。絵を書いた人。動画を投稿する人。創作意欲が沸いて、物語を書いたときに沸き上がる情熱。興奮して集中力が増して、筆が自然と動いてしまう感覚。いわゆるワクワクした状態。神が降りた状態とも言う。物語を作った人なら分かるかもしれない。多くの人に見て欲しい。自分の想像力を文字に起こす。絵に描いて表現する。とにかく見て欲しい。楽しんでもらいたい。そんな創作の情熱を、この小説には擬似的に感じさせる力がある。この小説を読んで続きが読みたいと思ったら、貴方はこの作品の世界に魅了されている。一緒に楽しみましょう。私のレビュー見るくらいなら、本編を読んだ方が早い。そのくらい面白い。
この本、というか作者様の物語は揃ってそれで、更新があってもなくても最初から何度も読んでしまう。実は今も同作者様の三軍ピッチャーを読み返していて、唐突に何処からしか感想書きたい欲がむくむくと湧き出て深夜のテンションに任せて初めてレビューを書いている。本当は三軍ピッチャーの感想にこっそり書き逃げしようと思っていたが、ブックマークを更新したらこちらがアップされていたので運命を感じてこちらに書き逃げする。します。この物語には、というかこの作者様の物語には夢がある。輝かしい夢があって、それを支える周囲の人達に助けられて、高校生球児や十代の少年やアラフォーのおっさん達が突き進む。何度も読んでいて話の先をわかっていても、読む度に楽しいのはそういうひたむきさというか、胸ぐらを掴まれるようなパワーを主人公達から感じているからだと思う。
『エロ漫画家でも、かわいい娘の笑顔が見たい!』という作品は、私しか読んでいないのではないか。と言うより、この作品の面白さで、何故ランキング一位を獲得していないのか、意味が分からない。私はこの作品の大ファンだ。この作品が大好きだ。そんなに面白い作品なのに、私以外が面白いと思わないのか?面白くないのか?否、『面白くない』ではなく、『まだ読まれていない』だけなのではないか、と私は考えている。この作品は。私だけではなく、一人でも多くの人に読まれるべきだ。読まれて、評価されて、ランキングに載って、更に評価されて、一人でも多くの心を動かして。自分だけではなく、みんなにも読んでほしい。この作品の面白さを分かってほしい。私の最初のレビューを捧げるくらいには、この作品が好きだ。内容は語らない。だから、このレビューが目に留まったら。あなたにも、是非読んでみてほしい。
二人のアラフォーおっさんが主役なのに少年漫画のような熱さを感じる作品です。一人は作画は上手いけど漫画描きとしての才能が何か足りてない落ち目のエロ漫画家。もう一人は作家本人ではなく、打ち切りとなった小説作品の大ファンであり、その漫画化を望む自称投資家。漫画を題材にした漫画というのはアニメ化した名作も含めて何作かあるんですが、漫画を題材にした小説って凄い珍しい。タッグを組んで漫画を作るというのも珍しくないんですが、エロ漫画家と自称投資家という組み合わせも異色。そしてこの小説は漫画化しても良いんじゃないかってくらい抜群に面白い!!題材としてはなろうのランキング向きじゃないんでしょうが、軽く読めて気軽に楽しめる内容はなろう小説だと思います!是非ともオススメしたい作品です。異世界じゃない。ハーレムもない。チートもない。けど、おっさんたちが夢を追う姿はめちゃめちゃ熱い!!