雄喜は真面目な自分が嫌いな内気な高校二年生。
ある日、屋上でとなりのクラスの咲季に声を掛けられるが、女子とほとんど話をしたことがない雄喜は咲季の行動に困惑する。
彼女の明るく快活な性格だった。
雄喜は自分と反対の性格の咲季に対し、大きな壁を感じていた。
しかし彼女と一緒の時を過ごしていくうちに、だんだんとその壁が消えていく。
ある日、二人は授業を抜け出し海へと遠出をする。
しかし、そこで咲季は突然発作で倒れて救急車で病院へ運ばれる。
訳がわからないまま病院で呆然とする雄喜。
その時、彼女は生まれつき重い心臓病を患っており、入院中の病院を抜け出していたということを咲季の両親から知らされる。
数日後、雄喜は咲季の母親から彼女はあまり命が長くないかもしれないという告白を受ける。
ある日の夜、病院で咲季が発作を起こし、雄喜は母親から呼び出しを受ける。
病院に駆けつける雄喜。
そこにいたのは、泣き叫ぶ普通の女の子の咲季だった。
そこで雄喜は、咲季は明るく快活な性格などではなく、本当は自分と同じ内気で消極的な女の子だったことを知る。
そんな折、咲季の病状が悪化し、緊急手術を受けることになった。
手術の成功を祈る雄喜に咲季の母親から一通のメールが送られる。
それは彼女の死の知らせだった。
咲季の死から一か月後、彼女の母親から雄喜に日記帳が手渡される。
それは咲季が雄喜とするために買った交換日記帳だった。
そこには咲季が雄喜と出逢った日からの想いが赤裸々に綴られていた。
その日記には、雄喜が言いたくて最後まで言えなかった言葉が雄喜に対して書かれていた。
雄喜もその日記帳に咲季に向けてその言葉を綴った。
彼女の想いを受け取った雄喜は、自分が変わることが彼女の生きていた証になると信じて、内気で消極的だった自分を変えて生きて行こうと決意する。
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