窓から旅立つ勇者御一行

世界をいっさい救わない勇者一行の冒険譚。

プロローグは、主人公である浩介(こうすけ)とメインヒロインの萌(もえ)の出会いの話。
「世の中なんざ、クソだっ！　みんな死んじまえっ！」萌の叫びで物語が始まる。
高校生になったばかりの浩介と萌は、ストレス発散のために、萌だけが持つ不思議な能力によって『妄想世界』への冒険に旅立つ。それは、シャボン玉の願い事をすることにより発動する能力だった。
妄想世界の森の中の小屋へと飛んだ２人。しかし、萌のクラスメイトの少女、内田(うちだ)こと、ウッチーがついてきてしまったことを知る。３人で冒険を開始したみんなは、森の中で鬼族(オーガ)に襲われ、萌の『指パッチン』という能力で事態を打破しようとするも、フェニックスを呼び出してしまい、森は大火事になってしまう。
その後も、荒野で隊商(キャラバン)の面々と出会ったり、マカという馬と鹿をかけ合わせたような生き物に跨がったり、初心者用のダンジョンでスケルトンたちと戦ったり、温泉に浸かったり、と冒険を繰り広げて行く。
最後にお姫様を攫ったと噂される魔王の塔に乗り込むことに。
魔王との戦い？　を終えた３人は無事に元の世界へと戻った後、内田が萌の能力の謎について、独自の考察を繰り広げる。
絆の深まった３人は、仲良く下校するのだった。