評価:★★★☆☆ 3
「お前のダンスを見せてくれ!」
その夜、月だけが照らすスラム街。たった1人で今日もまたユーミチは歩き続ける。
……………
最強は法律によって殺された。
2065年、日本で暴力禁止法が発布された。暴力を振るったものはその瞬間死刑に処されることとなった。
ケンカ両成敗。コブシをにぎればサツがくる。なぐったとき、相手に血が流れたとき、暴力をふるったヤツの脳に鉄の弾が撃ち込まれる。
「生きるためには平和に、平和に」
日本でこれを守らないヤツは殺される。血の気は殺せ。奥へと殺せ。命より大事なものはない。本能はいらない。体に体をぶつけるな、人に傷をつけるな。それは命を削る愚かな行為……と言うふうに)
いやできまい。たとえ大部分ができても、それができないやつらがいた。戦いの本能は男の本能。いや人間の本能だ。それは誰にも止められない。
遊道魁斗、これもまた心にタマシイを灯すもの。
暴力を使えないスラムに音楽を引っさげて翔ける。ここは寂れた空き地。もといたヤツはみな死んだ。サツに殺された。
暴力を失った世界。勝ちへの牙を削がれた世界で彼は踊りで勝ちを追い求める。だれかが決めた平和な世界で、命をかける場所がある。血舞踏(ストリート)。これは最強を目指し命を削るダンサーたちの物語である。
「さあ、お前のダンスを見せてくれ!」
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:近未来
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録