評価:★★★★☆ 4.2
ラナの目は異能が宿っている。
人がモンスターに見えてしまうのだ。
その為、ラナは人間関係に苦労を重ねたがどうにか22才まで生きてきた。そんな時、魔王の花嫁を探すお触れがくる。ラナは花嫁になる決意をした。
「嫁にもいけないし、報償金2000万はおいしい。両親の恩返ししたいから花嫁になろう。大丈夫よ。魔王だろうと慣れればいいんだから」
やがて嫁いだラナは愉快なモンスターに囲まれながらほのぼのライフを送りつつ、魔王という役割と自分の目のことを知っていく。
普通が難しい世界で、普通のことをしようと突き進む主人公と、それに感化され背負っているものに向き合うモンスターたち。
真実が歪み狂ったハリボテの世界をそれぞれの思いで協力しながら、修正していくストーリー。
※チートものではないので、あれやこれや皆が話合ってストーリーが進んでいきます。
※マイワールド全開な話です。魔王など、誰もが知ってそうなファンタジー要素をこねくり回し、オリジナルの設定を付けています。9/19 頂きものの絵と、お話を更新しました。
話数:全69話
ジャンル:異世界恋愛
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
その他要素
歪んだ世界、歪められた世界で、懸命に生きる主人公、ラナ。人生(魔王生?)に絶望しきった、名無しの魔王。そんな二人が出会い、寄り添い、徐々に明かされていく世界の秘密に直面しながら、お互いへの思いを深めていきます。彼女と彼女の愛する人たちは、どんな選択をしていくのか。命の期限を突きつけられた彼らが、どのように生き、そして散っていくのか――。ハンカチなしには読了不可能な、至極の異世界ラブストーリーです。
ラナは、人がモンスターに見えてしまうという“真実の目”を持っていた。 その影響で人と上手く関われず、人生に達観しつつあったラナは、忌み嫌われていた魔王の花嫁に名乗りを上げた。 実態は理不尽いっぱいの世界。魔王は世界の奴隷のようで、魔王と暮らすモンスター達も何かしら過去に苦しみを持っている。 しかし、そんな中でもラナは明るく振る舞い、徐々に魔王、モンスター達もその優しさに触れて変わっていく。欲しいのは幸せだけ、でも世界がその邪魔をするなんて、そんなのおかしいに決まっている。互いに協力しあい、時には厳しい言葉もかけて、幸せな方向へと物語は進んでいく。 でも、最後には誰だって最後は死が待っていて 圧倒的多数のための、ごく少数の犠牲。 幸せというものの本質。 当たり前のことに疑問を持たない意識への疑問。 生きていく上でのそんな疑問への、優しい回答例に触れてみませんか?
人がモンスターに見える目を持つラナは魔王の花嫁になる。かなりの覚悟を決めて乗り込んでいけば、そこには絶望する魔王がいた。優しくないと思っていた世界は本当に優しくなかった。とても歪で、ぶっ飛んでいた。世界の意思で役割を与えられた魔王とモンスターたち。ラナは魔王の側で嫁として過ごすうちに、魔王と二人で幸せになりたいと強く願うようになる。ラナと魔王のお互いを意識し合う過程や、ラナの幸せになるんだという強い意気込み、そして行動力。魔王やモンスターたちは絶望しかなかったはずなのに、ラナの思いを受けて変わろうと奮闘する。物語は誰一人取りこぼすことなく、丁寧に綴られる。これから最終章に入って、ラナたちはどんな結末を迎えるのか。世界は一体どう修正されるのか。世界を作った彼女はどうなってしまうのか。一組の夫婦が幸せになるために挑んだ世界修正。是非とも見届けてください。
非常に斬新で作り込まれたお話ですね。というか、ちゃんと考えてないと書けない類のストーリーだと思います(;’∀’)主人公の女性は生まれた時から両親が巨大猫の化物にしか見えず、自分を猫だと思ってしまいます。けれどもそんな事はなく、鏡に映る姿は人なのです。そして、出遭う人全てが何かしらのモンスターに見える人生の中で、ある種の悟りを開いた彼女は誰もが忌避する魔王の花嫁に名乗りを上げます。ところが、魔物達は本来の魔物として見えるために違和感がなく、思ったよりもスローライフな…… とはいかず、世界の歯車としての魔王の位置づけなど、どうやらややこしい事情がある様子、今後の展開に期待です!!