蒼く恋しく

学校で一番の可愛さを誇りながらも、恋愛には超奥手な河口夏音。そんな夏音は高校一年生の頃から密かに好意を抱く相手がいた。その名は藤沢健吾。バスケ部のエースで学校一番の人気者だった。そして、その健吾も実は夏音に密かに想いを抱いていたのだが、同じく奥手な健吾も夏音に近付く事は出来なかった。しかも、夏音は立花涼一と言う天才児の幼馴染みがいて、二人は付き合ってると言う噂が広まっていた。
　同じクラスになった二年の時に転機が訪れる。ある放課後を切っ掛けに二人の仲は近付いてゆく。近付く二人を複雑な想いで見守る涼一。夏音と健吾が近くなればなるほどに、自分が足枷となってしまうと思った涼一は二人と徐々に離れていく。
　順調に仲を深めていく夏音と健吾。健吾は夏休みの花火大会に夏音を誘い、告白する決意を固める。しかし夏休みに入る直前、夏音は涼一の本心を知ってしまう。涼一の深い愛に揺れる夏音の気持ち。そして、自分の気持ちに決着をつけられぬまま、訪れた花火大会の当日。夏音の気持ちを決定付けるあることを知ることとなる。
　果たして、夏音が選んだ恋の行方は。