評価:★★★★☆ 4.2
姫川薫子――学年中の男子の視線を一身に集める容姿を持ちながら、全てのアプローチを容赦なく切り捨てる、「難攻不落のかぐや姫」
柊は偶然にも、そんな高嶺の姫君と仲良くなるチャンスを得る。しかし、弾む心に突き刺さるのは、思いもよらぬ言葉だった。
――私が苦手なのは、私のことが好きな男子なんだよね
少しでも仲良くなりたい。好きだとバレてはいけない。引力と斥力の均衡の中、ハッピーエンドへの経路を探し求める、理系男子の物語。
※たまに物理っぽい会話が出てきますが、物理アレルギーの方にも楽しんでいただけるように書いてありますので、ご安心ください!
なお、1話に掲載している表紙絵はhake様(https://mypage.syosetu.com/788821/)に描いていただいたものです!
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
その他要素
注意:全年齢対象
「自分のことが好きな男子が嫌い」 そう言い切るのは、クラス一、いや学年一の美少女、姫川薫子。見るものを魅了するほどの容姿を持ちながら、あらゆる男子のアプローチを拒絶する。別名――難攻不落のかぐや姫。 主人公・浅宮柊は勉強という接点から「浅宮くんは私に興味無さそうだから大丈夫」と言われ姫川と仲良くなるのだが、気持ちの板挟みに合う。 好きだとバレてしまえば嫌われ、自分の気持ちを殺すことでしか仲良く出来ない苦悩。 そんな中、浅宮柊の周りに変化が起き始める。 気付く思い……。 恋はどうして幸せで、楽しく、嬉しく、そして苦しいのか? この甘酸っぱい青春は、きっと貴方の心に響いてくる。 好きとはいったい何なのか? 果たして気持ちは論理や定義で解けるものなのか? 恋愛=重力加速度(9.8m・s^-2)と銘打った答えを知った時、きっと胸が締め付けられるだろう。
『青春』とは、まさにこういうものを指すのだろうと思います。授業後に居残りをして一生懸命勉強に励む真面目な学生である浅宮柊に、「物理を教えてほしい」と近寄ってきたのは、かぐや姫というあだ名がついている姫川薫子。この姫川薫子という少女、物語を読み進めていくうちに読者までもを虜にしてしまうほどの可愛さがあります。しかし、魅力的なのは何も姫川だけではありません。浅宮を始め、どのキャラクターも良い所が数多くあります。きっと、好きと思えるキャラクターが見つかるはずです。「こんな高校生活を送りたい!」「こんな高校生活を送りたかった!」そう思わせてくれる作品です。時間のある週末に、この高校に通う一人の学生となってキュンキュンする沢山の場面を見てみませんか?
こんにちは、椿です!かたや天才でも不器用男子。かたや人気者の天才美少女。勉強という接点を持った2人は、お互い仲良くなっていってしまいました。しかし、天才美少女はどうやら、下心ある男子のことを嫌っているようです。でも、天才不器用男子は、天才美少女のことが実は好きで……!?はたして、揺れる2人の恋の行方はどうなるのでしょうか!!
……恋愛系小説ぅ!?と、ハッキリ言って俺は読む気も無かった。だが、執筆に役立つかと思い渋々読み始めたんだが……グホォッ!?と一撃で萌え死んだ(敗北)……やるじゃねぇかッ!!イイ年したオッサン(しかも妻子持ち)の稲村某すら容易く陥落させるヒロインの姫川さん……あんたは正真正銘の【かぐや姫】だよ、マジで……しかも脇に控える主人公の友人達がまた良い性格でな、彼と姫川さんとの恋路を絶妙なタイミングで後押ししていくんだぜ?読めば判る。更に二人の関係が放課後の勉強会仲間から、次第に打ち明け合える初めての異性になった瞬間、《……あ、もしかして?》と意識し始めるまでの過程も絶妙!!そりゃもう誰だって好きになっちゃうよ、姫川薫子さんの事を……ね。読まず嫌いのあなたにこそ読んで萌え死んで欲しい、そんな恋愛小説がここに有りますが……読まないなんて言わせないぜ?しのごの言わず読めばいーんだよ、ホント。
本作のテーマはタイトルにもある通り、『難攻不落なヒロインを主人公がどう落とすか?』ということなのでしょうが、最新話まで読んだ私はこう思いました。「あれ? ひょっとしてこれ、一番難攻不落なのは、ヒロインではなく〇〇〇なのでは……?」〇〇〇に何が入るのかは、最新話まで読んでいただければおわかりになることでしょう。まだ物語は始まったばかりですので、今ならすぐ最新話まで追いつけますよ!本作の登場人物はどのキャラクターも等身大で魅力的なので、自分なりの推しキャラを見つけて、そのキャラを応援しながら読み進めるのもこういった小説の醍醐味かもしれません。最後に一つ、私が本作の中で一番琴線に触れた一言を引用して、このレビューを締めたいと思います。『得てして良い質問とは、真理を突いた質問ではなく、自分が何が分かっていないのかをはっきりさせた質問のことだと柊は考えている』
一見の価値ありの作品です。そして一見してしまえば、恋愛好きならのめり込むこと間違いなしの素晴らしい作品でもあります!この作品の何が素晴らしいかと言いますと、まさに「距離感」だと思いました。主人公は密かな淡い恋心を、かぐや姫こと姫川薫子に抱いてますが、積極的に自分の想いを表に出せない理由があります。それは男嫌いだと思っていた彼女が放った「私が苦手なのは、私のことが好きな男子なんだよね」の一言。これが二人のターニングポイントになり、絶妙な距離感を演出することとなります!姫川さんは気軽に話せる男友達として「他人に興味がない」と思われている主人公に接してきますが、内心では自分の恋心がバレて関係が崩れないよう必死に繕うドッキドキの主人公。なんという生殺し! 甘酸っぱい青春の香りがするぜ!そんな読者の心をくすぐる青春の1ページ……是非、ご賞味ください!
重力加速度とは……物体とは長い距離を落ちるに従って加速していくのだが……いや、そんなことはどうでもいい。このタイトルにある重力加速度の公式。そこには大きな秘密が隠されている。いや、言うまい。真面目系優等生の主人公、浅宮にとってヒロイン、姫川は遠い存在だった。まるで『男嫌いのかぐや姫』遠すぎて意識することもなかったのだが……ふとしたキッカケで徐々に仲良くなり。どこまでも彼女に落ちていく主人公。彼女は少しは自分を想ってくれているのだろうか?「だから今日は浅宮くんと話し足りてない……」彼女の何気ない一言が主人公をどこまでも落としていく。二人の関係は一体どうなってしまうのか。
理系が得意、学力で学年トップの主人公にとって、恋愛は初体験でした。なんとか、初恋の彼女とともだちになれたものの、その先まではなかなか進展しません。教科書やブルーバックス、ネットのハウツーを読んでも、恋愛初心者の彼には難題でした。そして、もう1つの最大の難題は、「彼女自身を好きな人は苦手」だそうで、主人公は自分の好意をひた隠しにして接しなければなりません。そんな主人公の、一日一日のドキュメンタリーなお話。一度読み始めると、はやく次の日のお話が読みたいなと思わせるところが、いいですね。
理系で草食で親切な、今どき男子、柊くん。クラスのマドンナ姫川さんに頼まれて、今日も淡々と、親切に、物理のお勉強を教えます。純朴な彼のキャラを、だんだん姫が気に入り始めて…基本的に女の子に優しくて、ギラギラしない草食理系ボーイ。大声も出さない。暑苦しいアピールもしない。…でも、心の中は姫でぱんぱん。訥々と話し、淡々とお勉強…しながらも心は姫に1ミリでも近づきたくて、もんもんもんもん。…いいヤツだな、キミ。自分の内面ではびっくりするほど語彙豊富で、とっても饒舌。なのに、女の子とのコミュニケーションは苦手。ピュア男子のいっぱいいっぱいな恋。はじめてのボーイミーツガール。慣れない必死の背伸びで、高嶺の姫にその指先は…届くのか?…思わず、応援してしまうのですよ。
普通にどこの高校にも一人は居そうな、理系が得意な男の子。そんな彼が秘かに恋心を抱くのは、同じクラスの女子生徒。しかし……そんな彼女には少し困った事が。彼女は『自分に好意を寄せる異性が苦手』と言う。そんな彼女の事が好きな男の子に、突然やって来た恋の大チャンス。放課後、二人っきりでの『勉強会』このチャンスを必ず活かしてクラスメイト以上の関係になりたい!孤軍奮闘する男の子だが現実は、思いの外厳しく。『少し仲の良いクラスメイト』から『友達』ぐらいまでしか進展しない。理系男子の恋の行方や如何に?読んでて自分が学校に通っていた頃を思い出せてくれた、作品。