評価:★★★★☆ 4.1
あの夕方、俺は死んだはずだった。革命軍としてメタンプジコーズ王国に逆らい、総長を奪われた。処刑台へと走り、間に合わず、仲間であり友人である彼が処刑する様を、俺はただ見ていることしかできなかった。がむしゃらに、落とされた首に駆け寄って、それからすぐに俺も首を落とされた。見事な犬死だった。
なのに、なぜか俺は生きていた。浴びていた血も、折れた左腕も元通り。周りを見れば処刑場でも何でもない、いつかに滅びたはずの自身の故郷だった。そして自身が18年前に戻っていることに気付く。「これなら、助けられる……、」何が起きたかはわからないが、もう一度チャンスが与えられたことは理解できた。「もう二度と、死なせてたまるか。」
殺されたはずの革命軍人のやり直しファンタジー戦記2019年10月6日19時 完結
話数:全56話
ジャンル:エピック・ファンタジー ヒューマンドラマ
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:シリアス
展開:未登録
注意:残酷な描写あり
「もう二度と、死なせてたまるか。」 殺されたはずの革命軍人のやり直しファンタジー戦記なろうにある各種戦記モノは言うに及ばず、悪役令嬢のざまぁモノの復讐においても、多分、数多の兵は国家の存亡を前にして、このようにして戦い、死んで行くのだろう。しかし、単なる駒として動かされる兵のひとりひとりにも、それぞれの人生があり夢があり、命を賭けて戦い勝ち取ろうとする何か、譲れない願いが、確かにある、あったに違いない。あらすじを綴るような分かり易い題名ではないけれど、この作品に、このタイトル以上に相応しいタイトルはないだろう。物語はいままさに終盤。すべての伏線が収束する中、果たして主人公が『あの夕方を、もう一度』迎えた時、物語はどう決着するのか。「もう誰も死んで欲しくない」そう思わずにはいられない、革命の時代を生きる熱い漢たちの生き様を、是非とも貴方も、その目で見届けて欲しい。