◆第1部
″神殿″と″王宮″、2つの組織が支配する国″聖王国″--古よりの習わしにより、国王の側室になることが決まっていた神殿系貴族の令嬢こと″一の巫女″エイレンは婚姻の前の晩、王宮を逃げ出して怪我を負う。そんなエイレンの前に現れたのは親切な精霊魔術師の青年リクウ。2人は成り行きで行動を共にするようになる。やがてエイレンはリクウに弟子入りする。エイレンの最終目的は国家転覆だが、目下の地味な弟子ライフもなかなか楽しくて捨てがたい。
しかしエイレンに国王の追っ手が迫り、エイレンは国外逃亡を決意する。
◆第2部
帝国へ移動したエイレンは、ガイド等々をからかって遊びつつ皇都をめざす。皇帝の客人として逗留が決まり、暗殺されかけたりなんだりしつつも聖王国神殿との取引を始めるよう皇帝陛下を説得し、使者として帰国していく。第2部は気付けばいつの間にやら逆ハーレム的な様相を呈してきてしまいました。おふざけ・3の線も濃いめです。苦手な方はご注意下さい。
◆第3部
帰国したエイレンは使者団の面々を案内したり過去を振り返ったりしつつ工場建設等の資金調達のためにそれなりに頑張っています。聖王国の宗教・文化的性質や登場人物の性格・思想等から、しばしばさらっと軽くイヤらしい描写がでてきますのでご注意下さい。現在の倫理観に合わない部分もあり、その辺OKな心の広い方向けです。おふざけ・3の線は薄くなっています。◆第4部
作者自身ですら説明しようがない……この話全体の中では信じられんほどファンタジーしてしまったラストです。とりあえず、皆しょっちゅうメソメソ泣いてる感が。
どーしてこーなった(爆)
いちおうハッピーエンドのつもりですが、そう信じて読むと文句言いたくなるかもしれません。☆☆
登場人物には鉄板で性格良いような方はでてきません。スッキリしません。ご注意ください。
☆☆
1/13 タイトル変更しました。
ドSな家出令嬢は脱エリートライフを満喫したい
完結日:2019年11月20日
作者:砂礫零
評価:★★★★☆ 4.2
時代:未登録
舞台:未登録
主人公 エイレン・デ・イガシームは国王の側室になるように決められていた貴族令嬢である。彼女は婚姻の前の晩に王宮から逃げ、魔法を使い怪我を負ってしまう。しかし魔術師の青年リクウにその命を助けられるのだ。エイレンはリクウから新たな顔を貰い、平民として街に紛れる事になる。この作品の見どころは、やはり主人公エイレンの狡猾で計算高い行動に尽きるだろう。例を挙げると、ある一件で彼女は男に殴られ肋骨を折る重症を負うのだが、彼を逮捕させ重い刑罰を課させた挙句、それを利用して貧民街の治安回復にも繋げてしまうのだ。先へ先へと繋がる作戦の数々は見てて気持ちいいものがある。彼女の計算づくされた作戦の数々。是非とも手に取って、読者の目で確かめてほしい。