評価:★★★★☆ 3.5
好き放題に生き、結果、勇者にやられたオーク。
死ぬ前に誓った「誰かの役に立つ」を目標に据える元オークのお話。一度目の転生は、養豚場の豚。
二度目の転生は、人。
そして三度目の転生は再び……三度の転生を経たオーク。彼は彼なりに、自由に誰かの役に立つ。
◇以前に書いた短編の連載版となります。
一話目は完全に同じで、大体十話前後で完結の予定です。
話数:全11話
ジャンル:異世界ファンタジー
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:全年齢対象
勇者に退治されたオーク、彼は死の間際に願う。「俺は、生まれ変わったらやり直したい。誰かの役に立つ者になりたい」 ********************そこから始まる転生オークの命の旅は、僅か10話ほどであなたに結末を届ける。ある人は「これで10話か」内容の濃さに驚くだろう。ある人は「何で10話なんだよ」と愛すべき主人公との別れを惜しむだろう。だが、それがいい。苛烈な生き様を、どこかトボケた独白で綴る物語は、冗長でなく、不足でもなく。さあ、転生オークの下に集まる奇妙な旅の仲間に、加わってみないか?『第二回いっくん大賞』金賞授賞作品です。読んで後悔はしませんよ?
流行りの転生モノ?いやいや、そんな簡単な言葉で片付けるのは勿体無い。非常によく練られたシナリオ構成、さらっと全ての伏線を回収していく手際の良さ、そして感動のストーリー。心が震え、最後には涙しました。文字数にして約25000文字。さらっと読むには丁度いい。しかしこれだけの考え抜かれたシナリオ、普通なら飾り立てて文庫本一冊くらいのボリュームにと思ってしまうところ。そういった一切の装飾を『無駄』である、と一刀両断にしてしまう、そんな潔さがこの小説にはあります。文章、ストーリー、キャラクター、それら小説を成す全ての要素から無駄を削ぎ落としたダイヤモンドの如き密度の濃い小説、それがこの『転生オーク ◇オークが転生しました◇』なのです。