評価:★★★★☆ 4.2
神薬《悠久の雫》。これを飲んだ者は悠久の時を生きられる。
才能がない男《アズリー》は、偶然精製する事に成功したこの神薬を飲み、不老の体となった。
才能は無かったが、時間はあった。五千年という長い年月を経て会得した、魔法や研究の数々。
使い魔《ポチ》と共に、見聞を広めるべく、旅を始めるアズリー。
目指す場所は最高難度を誇るダンジョン《魔王の懐》。研究ばかりに没頭した故、甘さや若さが残るアズリーが描く冒険の書、《賢者のすゝめ》をお楽しみ下さい。●2019/6/16 『悠久の愚者アズリーの、賢者のすゝめ』は「アース・スターノベル」より1~12巻まで発売中(連載中)です! イラストレーターは『武藤此史』先生が担当しております!
コミカライズ版『悠久の愚者アズリーの、賢者のすゝめ と、ポチの大冒険』は「コミック アース・スター」より1~3巻まで発売中(連載中)です! 漫画家は『荒木風羽』先生が担当しております!
どちらも是非、宜しくお願い致します!!
時代:未登録
舞台:異世界
雰囲気:未登録
展開:未登録
あらすじと序盤だけを見れば不死者となり、現代のそれを遥かに上回る魔法知識を得たアズリーが、人々を救い、権威ある者達の常識を覆し、才能が無かったアズリー自身もまた成長していく…と、いう秘境系のよくある話です。しかし本作は「いくつかの伏線と謎」によって、とても読み応えのあるものになっています。序盤の謎がかなり後半になってから『あっ、ここに繋がるのね!』と、作者様は「見せるところと見せないところ」や盛り上げ方の構成がとても上手だと感じます。そして、ある時を境に物語は大きく動き、核心へと迫っていくのです。レビュー時点で、恐らく物語は終盤への準備段階。ここから、「本当の意味で」悠久の時を越えて最強の賢者へと至るであろうアズリーの『俺Tueee展開が見られる!』という期待感と、未だ明かされない謎に『どうなるの⁉︎』というワクワクが合わさって、いま一番更新が待ち遠しい作品です。
主人公であるアズリーはケーキを作ろうとして失敗し、偶然神薬《悠久の雫》という飲めば不老になる薬を精製することに成功したというちょっと間抜け人物です。そんな主人公に仕えている使い魔ポチもアズリーと同じく《悠久の雫》を飲み不老になり主人のお世話しています。この作品の一番の魅力のアズリーとポチとの掛け合いで、シリアスな場面でもシリアスになりきれない二人の掛け合いはとても面白いです。伏線も多くこれからの展開も楽しみな作品です。ぜひ、読んでみてください。