評価:★★★★☆ 4.2
高校に入学した安積菜摘は、入学式の日の最初のHRで、他のクラスメート全員から、なんとも信じがたい話を聞かされる。「つまり、私を除いたこのクラスの生徒と先生は、12年間、毎年同じ一年を繰り返していたと?」そうして始まった菜摘の高校生活は、何かを悟ったかのようなクラスメート達に囲まれた、愉快で楽しい毎日だった。―――1年後の3月31日、その日が終わるまで。
※短編『12年間ループを繰り返したクラスメートが賢者モードになっていた件』の連載版です。
注意:全年齢対象
完結日:2019年12月8日
作者:陽乃優一
高校に入学した安積菜摘は、入学式の日の最初のHRで、他のクラスメート全員から、なんとも信じがたい話を聞かされる。「つまり、私を除いたこのクラスの生徒と先生は、12年間、毎年同じ一年を繰り返していたと?」そうして始まった菜摘の高校生活は、何かを悟ったかのようなクラスメート達に囲まれた、愉快で楽しい毎日だった。―――1年後の3月31日、その日が終わるまで。
※短編『12年間ループを繰り返したクラスメートが賢者モードになっていた件』の連載版です。
一見、昨今ありがちなタイトルの文法。またかと思ってしまう。しかしページをめくってみれば、本編の作りは丁寧で読みやすく、またSFし過ぎてもいない。そうやってスラスラ読んでいくと・・・と、ネタバレになってしまうので控えますが、最終的にはちゃんとSFしつつキレイに纏まります。その後は、同シリーズの短編も読んで、するとまた最初から読みたくなって。すると?あら不思議。今度は・・・。と、本作は間違いなく名作と呼ぶに相応しい作品だと思います。特に、SFに触れてこなかった方にこそ、手に取って頂きたい、そんな作品です。
小説家になろうでいちばん人気のジャンルと言えばハイファンタジーだと思います。僕もずっとハイファンタジーを読んでいましたが、あの日ふとSFジャンルを訪れてみて良かったです!ハイファンタジーを巡っていては一生このような名作に出会うことはなかったでしょう。全ての話に少しずつの謎と最終話への期待が込められていて、読むのが止まりません。ふと気がつくと時間が経ちすぎていてまるでタイムリープしたのかと思うほど夢中で読んでしまっていました。ぜひあなたも時が飛ぶほどの経験をしてみては???