評価:★★★★☆ 4
主人公の松浦京之介は、普通の家に産まれて幸せな生活を送っていた。
だが、ある時、母親が麻薬に手を出した時からその幸せは崩れ去る。
優しく清楚だった母親は麻薬の売人と体の関係になり、家に帰って来なくなった。
暫くして売人に捨てられ返ってきた母は完全な、麻薬の中毒者だった。
だが、これすらもまだ、地獄の始まりに過ぎなかった。
父親も引き込まれ麻薬中毒になった。
そして京之介が家に帰ると麻薬に溺れる両親を見続ける日々…
そんな日々は長くは続かず..両親は警察につかまり..孤児となり施設で過ごす事になる。
京之介が17歳になった時に運命は再び動き出す。
勇者召喚に巻き込まれる。
京之介は巻き込まれただけなので勇者の能力は適応外で貰えない。
そんな京之介に女神は「貴方には勇者達の様な凄い能力は与えられません、その代わり出来る範囲で望む能力を与えましょう」
と提案をする。
京之介が望んだ能力とは…かって自分の家族を地獄に落とした…麻薬の力を血に宿す事だった。
時代:未登録
舞台:西洋
雰囲気:未登録
展開:未登録
この物語は異世界召喚ものではあるものの、少年の背景にある根深い傷跡が、常に不穏につきまとい、少年の選択さえも魅了する血によって整えられた舞台だというのか? 権力と畏怖、あらがえぬ思惑の先、同級の徒さえも今は遠くあるように、異世界で積み重ねられる行動の全ては、まるで計算されたように徐々に、徐々に、蝕んでいく、この物語の先にあるその答えとは一体?畏れとともに読み進めて欲しい一作である。