評価:★★★★☆ 4.1
わたしにはパパがいない。ママはわたしが嫌いだ。顔しか知らないパパのことを想いながら、ママの顔色をうかがいながら、わたしは小さな幸せを集めて平凡に生きていくのだと思っていた。──ある日、居住区が「日本国人口に関する管理調査委員会」通称「人口管理委員会」の巡回地域に指定されるまでは。※現代より少し未来、夜9時以降に外出すると「殺人鬼さん」がやってくるという歪な日本を舞台にした、とある女子高校生の物語です。純粋なホラーというよりも、ホラーサスペンスに近いです。■12/05/15:アルファポリス様の第5回ホラー大賞にて読者賞を頂戴いたしました。応援ありがとうございました。■18/10/26:あちこち改稿。
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:現代
舞台:未登録
雰囲気:シリアス
展開:未登録
これが本だったら、すぐに友人に貸して読ませたくなるような作品。日本政府の発足した「人口管理委員会」によって、夜九時以降に表を出歩いていると殺されてしまうという、奇妙な近未来を舞台にした青春モノです。ジャンルはホラーとの事ですが、世界観の怖さよりも、嘘や悪意やヤンデレが怖い。個人情報を握られる恐怖。悪意に身を晒される恐怖。友人を危険に巻き込む恐怖。逃げ場のない恐怖。それらが束になって襲ってくる焦燥感の中、小さくちりばめられた伏線が綺麗に回収されて行く様子はスッキリとした心地よさを感じます。