評価:★★★★☆ 4
わたしは竜だ。しかし亡き父や兄弟のように竜の姿にはなれない。その代わりに、わたしは精霊と対話できる《巫女》の力を持って生まれた。
そんなわたしの悩みは、早く子供を産めと周囲に言われ続けること。次の巫女を産めとうるさいのだ。巫女が巫女を産むとは限らないというのに。
それから決して叶わないだろう恋を、どうしても捨てきれないでいること。時折開かれる夜会であの人は、次の伴侶を探しているのだろう。そう思うとどうにも気分が滅入ってしまう。兄姉どころか弟にすら先を越され、ずっと一人身でいそうな《竜の巫女》と、長く続いた戦乱で妻と子を失い、領地を加護する《巫女》を『所有』する領主様の話。
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:ハッピーエンド
注意:全年齢対象