評価:★★★★☆ 4.1
これは架空の「家」つまりかつての大名家の子孫たちに生じる様々な事件や確執を絡めた、恋愛小説というか、もう少し軽いボーイミーツガールもののお話です。結婚と言う少し重い課題をネタに娯楽小説を目指して書いています。
近江の浅井家の跡取り、浅井新九郎義友は震災で両親を失い、大学卒業と同時に故郷に帰り、家を継がなくてはならない大学生だ。両親の死は彼にとってショックな出来事だったが、一つだけ期待を持っている事があった。それは自分の結婚相手を自分で決められるのではないかと言う新たな希望が持てるようになった事だった。
それまでの新九郎は自分で結婚相手も決められないような人生を歩んできた。下宿にクルマ、セフレにいたるまで両親や親類からのあてがい扶持で暮らしてきたのだ。
そんな新九郎の前に、学部一の美女、トキトウ麻美が現れる。麻美は同じ学部で知らぬもののない才媛だったが、あまりに完璧過ぎるキャラクターと人付き合いの悪さから、今までボーイフレンドはおろか同性の友達もほとんどいないような孤高の存在だった。
新九郎は麻美と付き合う内に、彼女の秘密に触れ、惹かれるものを感じ始める。やがて麻美は新九郎の下宿に引っ越してくるが、今度はそこに新九郎の両親が決めた許嫁だと言う奥州伊達の末女千菊姫が押しかけてくる。だがその千菊姫も震災で両親を失い、同時にある秘密を隠していた…
時代:現代
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:ハッピーエンド
注意:R15