評価:★★★★☆ 4
王女ユースチアンは、ある日突然『鍵の守り人』という伝説の魔術師に連れ去られてしまう。『鍵の守り人』はどの国にも伝わっているお伽噺で、不老不死の魔術師が、嘗て栄華を誇った文明サディムの遺産である秘鍵を回収して旅をしているというものだった。飛竜に乗って空を飛ぶ『鍵の守り人』を初めは拒絶するが、セラフィムと名乗った『鍵の守り人』とユースチアンは次第に心を通わせてゆく。
セラフィムは不老不死では無く、百五十年前に滅んだサディムの、唯一の生き残りである魔法使い、ロト・クライスト・スカルラットの記憶を受け継ぐ者だった。秘鍵の回収は約束されたことであり、『鍵の守り人』としての役割を背負ったセラフィムは一人苦悩する。
黒猫の亜人シンを仲間に加え、四人は旅を続けながら秘鍵を回収していた。しかし、体の中に秘鍵を宿すユースチアンは次第にその力に蝕まれ、魔法攻撃を受けた際に昏睡状態に陥ってしまう。
秘鍵は本来、「ドグマ」と呼ばれる神の力そのものであった。かつてはそれを持っていた神族の男が神として世界を支配していたが、魔法を手にした人間はその力を手に入れようとして、「神は唯一無二の存在でなければならない」という掟のもと、滅んでしまう。その際に生き残ったのが、ドグマを手にしたロトであった。しかしロトは現状を受け入れられずにドグマを拒絶、ドグマは秘鍵として散り散りになる。
ロトは自らの魔法で、滅びてしまった人間を甦らせた。そして、ドグマを回収したのちは人間とは別のもの、神族として神になろうと考え、そのために『鍵の守り人』は働いて来た。
しかし、セラフィムは最後にロトの意志を無視し、ドグマそのものをこの世から消し去り、神のいない世界を選択する。
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:全年齢対象