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この世界は、南大陸と北大陸の二つに分かれている。
『南』が『ジーニアス』と呼ばれる精霊と心臓を交換する契約によって才能を授かり、豊かな生活を送っているのに対して、『ジーニアス』のいない『北』は血のにじむ努力により技術を磨くしかなかった。
 そんな『南』に生まれた少女リナリア・シュガーロットは、その身に宿す『ジーニアス』を消し去る力によって居場所を失ってしまい、教会でひっそり暮らしていた。が、教会にやってきた指名手配犯、フレイティアという『ジーニアス』と人間のハーフの青年と契約することで彼女の力は沈静化する。しかし、その結果二人は10m以上離れられなくなってしまった。
 その後、リナリアとフレイティアは『南』の治安維持組織である『ジーニアス・ホルダー』から研究対象としての意味を含んだスカウトを受け、新たな生活が始まった。
 『南』の大都市レイアクールにあるジーニアス・ホルダーの支部へ候補生として配属された二人は同期生三人とチームを組む。
しかし、彼らを待ち受けていたのは過酷な試練だった。ある日の夜、レイアクール支部の医師であるマルセルが、『北』からの刺客を引き連れて、候補生たちの心臓に宿るジーニアスを奪いに来たのだ。しかも、彼が引き起こした大規模火災によりほとんどの人員が出払っていたため、支部は隙だらけ。よって候補生のほとんどが心臓を抜き取られて殺されてしまう。
 死闘の末、マルセルを含めた『北』の刺客は撃退されたが、彼だけがリナリアの謎の力の正体を知っていた。
 リナリアの両親は『北』の人間だったのだ。そして、『南』の精霊の研究をしていた彼女の両親は、遺伝子操作によってまだ胎児だったリナリアの身体を、『彼女を見たものは自らジーニアスを消すと思い込む』姿形に成長するよう設計していたのだ。しかし、『神秘』はそんな科学的な事象だけで説明できるものではない。
 マルセルは死に際、フレイティアに「南にいるリナリアの母に会いに行け」とだけ教える。
 全てが終わった後、フレイティアとリナリアの二人はマルセルの言葉に従い、再び歩み出すのだった。


話数:全8話
ジャンル: 

登場人物
主人公属性
  • 未登録
職業・種族
  • 未登録

時代:未登録
舞台:
雰囲気:未登録
展開:未登録

その他要素
注意:全年齢対象