「私メリーさん、今あなたのおうちの前にいるの」

ある冬の日、主人公のもとへやってきた幼い少女その少女は自分のことをメリーさんと名乗り、主人公の家に入り浸りますいろいろと疑問を抱えながら慣れない共同生活をしつつも、徐々に距離を縮めていく2人だったが、とある出来事から物語は加速していく序盤はほのぼの系の作品かと思いきや、徐々にシリアス展開となっていきます。なのでその変化に驚く人もいると思いますが、作品のクオリティーがとても高いので是非読んでみてほしい一作！メリーさんを題材というか使った作品としてはかなり良作だと言えますし、トップといっても過言ではないと思われます！「私メリーさん、今あなたの前にいるの！」この言葉に込められた意味を知ったら思わず泣いてしまう人が続出すること間違いなし！

「私メリーさん。今あなたのおうちの前にいるの」。誰もが知っているあのフレーズから始まるこの物語はしかし、元フレーズの絶妙な改変ネタを執拗に繰り返すメリーさんの愛らしさによって破壊力抜群の萌え小説に仕立て上げられています。「背伸びした女の子ってかわいいなー」「こんなメリーさんならぜひウチにも来ていただきたい」ときっとあなたも思うことうけあい。そして……キャラクターの魅力が、読む者の心を責めさいなむ凶器にもなることを思い知らされる後半。先を読むのが恐ろしいのにページを繰らずにいられない、苦しいほどの焦燥感に満ちた展開を乗り越えたその先で彼女が何度も繰り返したあの決まり文句の隠されたもうひとつの意味にあなたも泣いてください。