雷鳴ノ誓イ

この作品は以前自分がレビューを書かせていただいたフレイムレンジ・イクセプションという作品も書かれている作者様がお送りする異能バトルものです。この作者様はレビュータイトルにもあります通り王道バトルものの物語の構成がレベルが高い方です。その為、戦闘描写がわかりやすくそしてラノベチックなのでとても読みやすく仕上がっております。またこの作品、異能は異能でも科学で超能力を再現した異能を使っています。魔法のような超能力を機械で再現ですよ？それだけで興味が湧きませんか？どうやら敵対勢力もはっきりしていますし、読みがいがあります。正義と正義がぶつかり合うそんなお話です。ぜひ読んでみてください。オススメです。

２０１０年代人類は超能力を機械で再現できる“天装”を開発していた。人類の進化ともいえる大発明がもたらしたのは、豊かな未来ではなかった。豊かな未来どころか、天装を扱える騎士階級とも言える存在が登場したのだ。天装を持つ者と持たざる者。それは格差を生み出し、格差は差別を呼び、差別は対立という名の闘争に至る。禁断の果実たる天装が人類にもたらしたのは、やはり欲望と災いだったのだ。時代が経過すること８０年。人類はソレスタルメイデンと名乗る天装を持つ者と、ファーレンと呼ばれる天装を奪う側とに別れて闘争を続けていた。ソレスタルメイデンは治安を維持し、ファーレンは治安を乱す側。いずれにも言い分があり、いずれにも信じる正義がある。その闘争で運命を歪められる人間も、また存在していた。この物語は、そんな時代に生まれた若者たちの戦いの記憶である。