評価:★★★★☆ 4.3
近未来。“メメント”と呼ばれる異形が跋扈する世界。〈政府〉軍部は、特殊強化戦闘員〈マキニアン〉による精鋭部隊〈SALUT〉を結成し、極秘裏にメメント駆除を行っていた。
一方、軍部とは別のところで、メメントと戦う者たちが存在していた。裏稼業者〈異法者(ペイガン)〉である。記憶の一部を失くしたマキニアン、エヴァン・ファブレルは、〈異法者〉の青年レジーニとコンビを組み、裏稼業者としてメメントを討伐する日々を送っていた。
そんな中、メメントを任意で生み出していると思しき無法集団が現れ、エヴァンとレジーニはその調査に乗り出す。やがて突き止めた集団のリーダー格は、エヴァンの過去を知る男だった。
話数:全9話
ジャンル:アクション
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:近未来
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:残酷な描写あり
元気な青年ともの静かでどこかあきらめているような雰囲気の青年の物語。しっかりとした世界観から入り、情景描写、感情描写も丁寧で読みごたえも抜群。物語の進み方も最後まで一定で読者の目線で進みます。きれいに完成された「本」です。そしてこの作品だけでもしっかりと終わっています。 ですが、読者さんはここで終われません。絶対に続きも読みたくなります。それで私みたいにファンになっていきます笑。ネット小説でここまで完成された作品はなかなかないですね。ぜひ、お読みください!オススメです!
異形の怪物が蔓延る近未来を舞台に、記憶を失った主人公とその相棒が繰り広げるアツいバトルがたまらない!しかしコンビを組んだはいいものの、単細胞脳筋の主人公とクールで完璧主義な相棒の相性は最悪!?顔を合わせれば喧嘩ばかりで、殴り合いのようなトークはいつものこと。そんな二人はとある事件で、記憶を失っている主人公の過去を知る男と対峙する。作者様は挿絵等のイラストまでご自分で描かれております!緻密に練られたシナリオに思わず脱帽してしまうこの作品は、現在シリーズ第4弾まで公開中!略称はBWR!バトルものが好きなら絶対にオススメです!
誰もが過去に囚われる。だけど誰もがそこから旅立つ力も持っている。選択・自由があった時、どこに向かうのかがその人自身の歩み人生となる。本作は近未来バディアクションノベルである。真っ直ぐな主人公エヴァンと、沈着冷静なレジーニ。世界に現れるメメントと呼ばれる化け物を秘密裏に退治する裏稼業者だ。過去の記憶が無いエヴァン。過去のしがらみから必死に戦うヒロインのアルフォンセ。そして過去から追ってくる謎の男。それらが合わさった時、現在に生きる若者は苦悩し、未来の為に戦う。読んだ端から映像が広がる確かな描写と熱さが、読者に問い掛けていく。過去を選ぶのか、未来に向かうのかと。これは完成されたアクションエンターテインメント。必ずやあなたを楽しませる。保証する。私は今まさに、魅了され、ここに記す未来を望んだのだから。
肉体派・おバカなお猿系主人公、エヴァン。頭脳派・ドSメガネの先輩、レジーニ。相反する二人がコンビを組んで、闇き夜に潜む異形の者をクールで、スタイリッシュで、そしてアツいアクションで一掃していく様は圧巻。二人は重い過去を背負い裏社会に身を寄せているのですが、それぞれ苦悩を抱えながらも、巻き込まれていく大事件にきちんと立ち向かっていきます。それと並行して紡がれる、主人公とヒロインの初恋!ニヤニヤを禁じ得ません……!まるで良質なアニメか海外ドラマを見ているような気分に浸りながら、一気に読み進められること請け合いの本作。SFだからと気張らなくて大丈夫。読み進めていくうちにエネルギッシュで魅力溢れるキャラクター達に心奪われ、時間すら忘れてしまうことでしょう。ドキドキしながら。時にはニヤニヤしながら。青年達の織り成す鮮やかな活劇を、ご覧になってみませんか――?
この物語はサイエンス・フィクション、つまるところSFです。適度な近未来を描いた物語でありますが、どのような物語か紹介させて頂きます。物語のタイトルにも書かれている通り、BACKWORKER(バックワーカー)と呼ばれる裏稼業を営む者達が、メメントと呼ばれる異形の魔物と戦う物語になります。これだけ見ると、ありきたりなSFにも思えますが、魅力はそこではありません。この物語の特筆すべき点は、「登場人物達」の奏でる「活劇」です。物語の中で生きる「登場人物達」の掛け合い、バトル、日常など、SFの要素を上手く絡めながら描かれるストーリーに、私は「活劇」という言葉を当てはめたいと思います。そして、その「活劇」の始まりがこの「BACKWORKER’S ROCK」になります。そんなライトノベル一冊分の始まりの物語、皆様も読んでみたいと思いませんか?
良くも悪くも、王道の中の王道作品と言える。個性的で魅力あるキャラクター達、読み手を惹きつけるストーリー、手に汗握る白熱したバトル…どの要素も手本にできるほど高いレベルでまとまっている、非常に優れた作品であることに間違いはない。作り手のこの作品にかけた情熱がひしひしと伝わり、それが読者に時間という観念を忘れさせる。気が付けば登場人物達と共に、精緻に作り込まれた世界を冒険している。私としては、もっと評価されるべき作品だと思う。強いて言えば、王道をなぞりすぎている感が拭えない気がする。既存の作品達と決定的に違うエッセンス。それがあれば、この作品は更に進化するはずだと、私は考えている。最後に。このような素晴らしい作品に出会わせてくれた作者様と、作品の中に息づいた小さな命達に、どうか幸あらんことを。
小説を構成する要素をどれだけ巧みに表現し得るか、と考えた時に、この「BACKWORKER’S ROCK」はまさに文字通り、最高峰と言えます。導入部分から強烈なハイレベルな文章力で綴られる、まさに「読み止める」という選択肢を読み手側に失わせる、素晴らしい完成度。そしてストーリーの中にちりばめられ、計算された細かな要素に幾度も唸らされつつ、一度も読み手側の気持ちを「落とす」ということが無い、めまぐるしい展開。おそらく作者様はこの物語の設定をじっくり長い時間をかけて練られたのでしょう。そのことが強く強く伝わってきます。そしてそれが否応なく読み手を飲み込み、エンディングを迎える時は、キャラクターに惚れぬき、この世界にすっかり魅了されてしまう。誰もがそうなる強力な作品です。シリーズ第1作目ですが、より多くの方にこのシリーズを第2作以降も是非知っていただきたいです。
これは始まりだ。どんな物語にも始まりがあり、終わりがある。この物語は近未来を舞台にしたSFアクションであり、サイバーパンクな世界観を内包している。ともすれば、難しくなりがちなこうした物語をすんなり読ませるには作者の技量が必要だ。この物語の場合、主人公のエヴァンが作者と読者の橋渡しを見事に受け持ってくれる。彼は強い。それはキャラの設定として一種の戦闘兵器だから、というのもある。だがそれは表層に過ぎない。彼の真の強さはその芯の強さだ。単純で無鉄砲、おまけにちょいHENNTAIだがそんな彼には様々な謎がある。時にその謎に彼は翻弄され、苦悩する。だが、彼の根っこにある明るさはその全てを照らし尽くす。あのネアカさこそ、彼らしい所だろう。過去は過去、大事なのは現在なのだ。嬉しい事にこの物語にはまだ続きがある。さぁ、もうしばらくエヴァンの危険で魅力的な日々を堪能しよう。
まず冒頭から引き込まれること間違いなし。軽快でお洒落なアクションと主役二人のやりとり、作者の巧みな筆さばきにより、気がつけばあっという間に四分の一ぐらいまで読み進めてしまうにちがいない。 そして、中盤から人間ドラマに重きが置かれ、ドラマがぐっと締まってくる。(ここらにもサービス的に迫力あるバトルあり)敵も含めた登場人物の過去エピソードも興味深く語られていて、抜かりない。 そして、なによりこの作品の魅力は主人公のエヴァンのキャラにある。彼が動くだけで、物語も動く。輝きを感じさせるヒーローだ。脇役陣の配置も王道的にぴたりと決まっていて、安心して読むことができるだろう。 ただ、気になる点がないこともない。 謎解きや過去の因縁の解説が後半に集中しすぎていて、動きが止まっている部分がある。もう少し出し方を小分けにするなどした方がアクション小説として完成度がさらに上がるだろうと思われる。