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世界に嘘が満ち溢れていると気づいたのは、それを実感したのは東京の高校に転校してからだった。
祖父が住む東北の田舎に置き去りにされたときも、その後、何食わぬ顔で様子をうかがいに来たときも、俺はあの人を、母親の言葉を信じ続けていた。いや、信じようとしたのほうが正しいかもしれない。
信じて、裏切られて、また信じて。
そんなことを繰り返した末の転校。
だから俺は、まゆの言葉を素直に信じることが出来なかった。
『必要とされたから。だから私はいま、ここにいる』
時代:現代
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:全年齢対象