評価:★★★☆☆ 2.5
人生に絶望し、自殺を図ることにした僕(27歳無職)。しかし、いよいよ自殺を実行する場面になったら、次の瞬間何もない真っ白な部屋に移動していた。そこで僕が言われたのは、僕はこれから催眠にかけられて良い「思い出」を作らされ、自殺をしないようになるということだった・・・。
話数:全9話
ジャンル:その他
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:感動
展開:未登録
その他要素
注意:全年齢対象
ところが読んでみると、わたしたちにとっての小説になる。 これは自殺について書かれた物語だ。でも安心してほしい。読者はそれについて少しも考える必要はないし、作者もまた、いたずらに読者を困らせたりしない。 この物語は、〈渡辺〉なる人物の体験を追いかけている。ただぼんやりとした不安に背中を押されて死んだ彼は、あの世とこの世のあいだみたいなところで、ふしぎなおじさんと出会う。 思い出を作りましょう、とおじさんは言う。自殺した〈渡辺〉が、これからも生きてゆけるように。 この小説は、本来しかるべき文芸誌に掲載され、評価されるべき作品だ。 作者の筆力は疑わない。ぐいぐい読ませる底力があり、総合的な文章が書ける人物だろう。 この作品が気に入ったら、同じ作者の別の作品を読んでみよう。すると、また新しい発見ができる。 なんだ、これは。わたしの小説だったのか。