評価:★★★★☆ 4.2
「魔女の魔法は7割がはったりなんですよ」
外見は美しい少女だが、淡白で辛口かつ気まぐれな魔女。彼女はすべてを見通すと言われる〈鷹の目〉で、様々なものを捜しだす。消えた勇者。呪いの大もと。迷子に空飛ぶ刀まで。
嘘とはったりと特殊な『目』で物事を解決する魔女と、彼女にどれだけ邪険にされてもめげない魔法使いの、時間つぶしの物語。基本的に1章完結の短編連作。さらっと読めるライトなファンタジー。
※自サイト、カクヨムにも掲載しています。
時代:未登録
舞台:異世界
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:全年齢対象
お山には、鷹の眼と呼ばれる魔女がいる。 曰く、全てを見遥かす。 対価を払えばなんでも探し出すことができる。 誰にも本心を見せぬ、不思議な女。 王国との約定により、地に留まる外側の人。 お山の魔女は、クロと言う。 食は辛党で、意外な弱点も多い。 依頼の対価に明日の食事の買い物をさせる、なんでも屋 面倒くさがりの癖に、暇な時間を厭う、内面表情豊かなことを…… 彼女にどんなに邪険にされても、足しげく通い続ける魔法使いの男だけが知る。 王国で起こる少し不思議な事件の数々を、口数少ない彼女が片手間に片づけていく。 魔女の名前なんて訊きたがる、物好きな男と共に。 全ては、その時が来るまでの暇つぶし。 余白に書き込まれた落書きのように無為で、けれど少しいとおしい。 そういう日々。 適度に甘くとうがらし茶のように辛い、微妙な距離の二人の日常譚なのです。